New York (1978)

 N.Y.には行ったことがありませんが、なんと贅沢な1枚!。

A1. 鈴木茂 Kennedy Airport
 2. 松原正樹 Hard Times
 3. 水谷公生 New York Subway
 4. 松木恒秀 Hymn To Stuff

B1. 秋山一将 Central Park
 2. 大村憲司 My One And Only Love
 3. 矢島賢  Manhattan Sunrise
 4. 竹田和夫 New York Woman Serenade



 
 
'78年リリースのPops,Rock,Jazzジャンルを超えてスタジオで活躍していたトップセッションギタリスト8人による企画盤です。NewYorkのイメージをそれぞれ1曲づつサウンドで表現した内容で、A2,B2を除きそれぞれ自作の曲を持ち寄っています。
インナーには使用ギターの写真に加え、1曲ごとのメンバー、使用機材(ギター、アンプ、エフェクター)まで詳細(A面B面)に書かれていて、Guitar Workshopと並んで当時のアマチュアギタリストにとってサウンドメイキングからプレイまでバイブルのような存在であったと思われます。(機材フェチ、特に箱物フェチの私にとってもたまらなく嬉しいインナーです)当時小学生だったので、後追いで90年頃松木さんと大村さんの名前に惹かれて中古盤を入手しました。(N.Y.で30$で買いました、というのは嘘で、新宿Unionで3000円ぐらいでした)。

<ギターの聴きどころ>

鈴木茂さんのA1からスタートします。335とストラト(愛用のピンクのものでしょうか?)カッティングもよく歌うテーマ、1曲目から引き込まれます。
松原正樹さんのA2はBozのカバーです。哀愁のあるテーマをドライブサウンドでたどり、1stソロは意表をついてアコギです。後半のソロは淀みなくフレーズが湧き出てきます。
水谷公生さんのA3はBoogieのナチュラルドライブでテーマを大きく歌い上げます。後半はWah Wah Watsonばりのトーキングモジュレータが印象的です。335とB.C.Richの使い分けがわかりませんでした。
A4の松木さんはタイトル通り敬愛するStuff参加で、プレイもサウンドもGaleとDupreeのいいところを足して二で割り、自身の侘び寂びを加えたようななんとも言えない美しさです。自身の名義でレコーディングした唯一無二の貴重な曲で、バックの演奏含めもろStuffですね!
B1は雰囲気が変わってフレットレスベースから入る幻想的な曲で、主役の秋山さんのテーマも抑え目に入ります。345によるナチュラルサウンドのソロ、Jazzyです。
大好きなスタンダードのカバーのB2、ピッキングの強弱でナチュラルサウンドとドライブトーンを使い分けるよく歌うプレイが美しいメロディにピッタリハマります。オクターブなどの技も取り混ぜつつ曲が進み、後半は弾きまくります。
野口五郎さんのバックでお馴染みの矢島賢さんはレスポールとフロントにP90をマウントしたストラトとBoogieの組み合わせで、エフェクトも駆使した多彩なサウンドです。特徴的なリズムに乗ってのプレイも多彩ですが、ソロパートになると歌うのは流石です。
竹田和夫さんのB4は自身のバンドクリエーションをバックに、春日さん(右?)とのツインリードを聴かせます。歌入でロック的な雰囲気もあり、ちょっと異色な感じがしましたが、350をドライブさせたBluesyなプレイは貫禄です。
N.Y.には行ったことがなく、その雰囲気を感じることはできませんが、それぞれのギタリストの個性、歌心が発揮されていて聴きごたえのある8曲です。インナー含め、なんと贅沢で中身の濃い1枚なのでしょうか!!


Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡  
酒のお供度♡♡♡♡

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