幾見雅博 / uLAyasu (1983)

ドライブのお供にもお酒のお供にもなる夏のサウンドです。The SOULSEEKERS再開希望!

A1. Say, My Love
2. Urayasu Seawind
3. Sunset Blvd
4. Morning Breeze ~ Daylight


B1. Coral Island
2. Goodby To The Blues
3. Area Code 0473
4. Angel Is Sleepin'




幾見雅博さんの'83年の作品です。毎日暑い日が続いていおりますので、フュージョン=夏=海と刷り込まれていた世代として本作を紹介させてください。ビックバンド「♯&♭」でプロとしてのキャリアをスタート、多ジャンルに亘るセッションギタリストとしての活動のみならず、CMや映画音楽含めコンポーザー、アレンジャーとしても幅広く活躍していますので幾見さんの名前を聞いたことがない方でも音楽は耳にされているかと思います(弊ブログで紹介した作品でも結構な数のレコードに参加しています)。
本作は全曲を幾見さん自身が作曲/編曲、ポンタさんや大仏さんなど当時の最高のセッションミュージシャンを集めてレコーディングされており、トーラスレコードよりリリースされています。帯に書かれている通り、当時東京ディズニーランドが開園され注目を集めた浦安を日本のL.A.と位置付け、オシャレなリゾートミュージックに仕上げています。しかしそこは実力あるミュージシャンによる演奏、ライトなBGMではなく、これまでのフュージョンの名曲のエッセンスをさりげなく取り入れつつも確かな歌心とGrooveに溢れた内容となっています。
発売当時中学生だった私め、高中さんからフュージョンに目覚めこの手の音楽を好んで聴いておりました(周りのギター好きはHR/HM一辺倒で誰にも分かってもらえませんでした)。新聞配達のバイト代が入るたびに開店して日が浅かった地元の新星堂に通い目星をつけておりましたところ、ジャケットのフルアコが素敵な本作(帯のキャッチコピーは???ですが・・・)が目に止まり、懇意にしていただいた店員さんにA1とB1を視聴させてもらって一発で気に入りまして購入しました。
程なくブラック一辺倒になってしまい、長らく本作をターンテーブルに載せることもなかったのですが、10年ほど前からランニングを本格的に行うようになって、夏のお供の1枚としてデジタル化し毎年聴いております。

<ギターの聴きどころ>


購入当時は背伸びして(気取って?)聴いていたところもあったのですが、年齢を重ねて聴いてみると当時のことを思い出しつつも、多少はしっかり聴けるようになったのかなと勝手に思っています。
哀感もGrooveもあるA1,スムースJazzの走りのようなA2,オクターブプレイとマイクダンのヴォーカルが切ないA3,ガットの響きが爽やかなA4,夏をイメージさせるB1,Just Two Of Usっぽい哀愁のB2,ラストを飾るに相応しいメロウなB4、どの曲も美しいメロディとそれを表現しきる確かなギタープレイを聴くことが出来ます(個人的にはB3のみアルバムの流れ的に違和感ありましたが)。使用ギターはインナーのクレジットに「Ibanez」とあり写真もジャケット同様の謎フルアコですが、A2のカッティング、B1のテーマなど、明らかにストラトでないと出ないサウンドが入っています。当時、BensonやRitenour,Joe Passなどミュージシャンとのコラボモデルに力を入れていたIbanezとの関係による大人の事情でしょうか?
なお、この謎フルアコ、ストップテールピース仕様のレア品で、穴が開くほど見た当時のカタログにも記載されていた記憶がないのでコラボモデルのプロトタイプだったのでしょうか?写真でみる限りハカランダ指板であり、LR-10とGB-10を組み合わせたような作りです。
SNSなどによると、幾見さんは活動を続けていらっしゃるようなので、ライブがあったらぜひ行きたいと思います(リーダーを務められているSoul BandのThe SOULSEEKERS、ぜひライブ再開してください)。

本作、数年前にCD復刻されているようですので、ドライブのお供にも、エアコンの効いた部屋でのお酒のお供にも、ぜひ聴いてください。




Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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