日が明けて、黒檀側の接着が確認できましたので、同様に角を棒やすりで落とした後、本研磨に入ります。まず、丸みをもたせた角部分を#320でなめらかにし、次は#全体を800で磨きます。材の持つ油脂分のせいか、この時点でかなりの艶が出ます。サンドペーパーは粉じんで目詰まりするので頻繁に交換が必要です
表面を乾いた布で拭き上げながら、番手を#1500まで上げ研磨を続けます。ツルツルピカピカになりますのでここで十分かと思いつつ、ダメ押しとして#2000で仕上げます。美しい!
続いて、OT-3の基盤を組み込みます。(ヴォリュームを穴に差し込むだけですが・・・・)
ヴォリュームノブは、D'aquisto JazzLine Jr.についていた同じく黒檀製のものを使います。(もちろんJames D'aquisto製作のものではなく、寺田楽器製のMade In Japanです。2010年ごろ、中古で12万円程度で購入、今となっては考えられない安価です。ヴォリューム、トーンともノブは黒檀製でしたがポットが固くて回転が悪く、頻繁に回しているうちにノブ内部のプラスチック溝が摩耗して空回りし始めたので、交換しました。)捨てずにとっておいてよかった!
落ち着いた雰囲気とゴージャス感を併せ持ついい感じの仕上がりになりました。自己満で恐縮です・・・スピーカーケーブルやAux端子、電源アダプターをつなぎ、音出しをします。スピーカーはKenwood LS-VH7です。市場価格の推移が激しく毀誉褒貶が定まらないスピーカーのようで、能率は低いながらもこのサイズのものではいい音質だと思います。バーズアイメイプルをフロントにあしらったデザインも木目フェチの私には堪りません。 10年ほど前、フリマで1000円で救出してきたもので、サブシステムとして寝室で使用しています。ソースは、2台のiPod classicか、初代iPhoneSE(SIMを外してiPod Touch風に使用しています)です。なお、iPod classicは、500Gまでの容量アップとRockboxへのOS変更の改造を施しており、あくまで個人の主観ですが音質・音圧とも断然iPhoneより勝っているように感じており、いまだに愛用しております。
圧縮音源のAACではありますがリファレンスとしているChuck Rainey David T. Walker Bandを聴きました。黒檀をピカピカに磨き上げたため、心なしかDavid T.のギターも、Chuck Raineyのベースも艶が増したように感じます。(まったくのプラシーボ効果なんですが、そもそもオーディオそのものが好みによる趣味で、自然科学とは異なる完全解のないものなので)美しい筐体を持つアンプと美しい音楽と美しい音質、至福のひと時です。
さて、先に着手した花梨材のほうです。オイルはほぼ乾きましたが、表面は触った感じでは若干のザラツキが残っています。この状態で、#800→#1500の順にサンドペーパーで研磨していきます。こちらも残ったオイルでサンドペーパーはすぐ目詰まりしますが、根気よく磨き続けます。素材の自然が作り出した持つ複雑で美しい木目が輝きとともにクッキリと浮かび上がりました。光の当たる角度で微妙に光沢の度合いが変わるところもの持つ魅力です。こちらもノブを黒檀製のものとし、OT1を組み込みます。昔、妻が使っていたAIWAのミニコンポのスピーカーを捨てずに撮っておきましたが、こちらもいい音で鳴ってくれました。やはり大満足です。しかし、これ以上どこに置くのか?妻も子供たちもiPhoneとイヤホンで音楽を聴いており、あまり(というより全く)スピーカーで聴くいい音に興味を示してくれません・・・・製作後の実験・評価ということでしばらく居間に置かせてもらうこととします。あわよくば、ハードオフかトレファクでそれなりの小型スピーカーを手にいれ、そのまま設置したいのですが・・・・
(確かOnkyoのD-N7が置いてあったような・・・・)
完成して幸せな気持ちも束の間、作成の途上で同じStereo誌付属のDAC兼ヘッドフォンアンプのOT2を積み上げた雑誌の中から発掘しました。10年以上未開封のまま暖めていました。これについても熱が冷めないうちにこの勢いを借りてケースを製作したいと思います。さて、今度は何の木を選ぼうか、楽しみは尽きません!
余談その1:端材は適当な大きさにカットし、穴あけ&研磨でキーホルダーにしました。こんなに鍵を持っていないので、これは家族に使ってもらうこととしました。
余談その2:ギター、アンプ、文房具など美しい木目を持つ愛用品も今後少しづつブログで公開したいと思います。完全な自己満足ですが、こちらもよろしければ是非ご覧ください。
全くの個人的な趣味と素人作業の奮闘記、最後までお読みいただきありがとうございました。また、もくもくの店員の方、本当にありがとうございました。またよろしくお願いいたします。
今後とも弊サイトをどうぞよろしくお願いいたします。
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