Harold Alexander – Are You Ready? (1972) – Cornell Dupree

Dupreeは主役のクレイジー振りに振り回されない素晴らしいワンパターンプレイです。

 1. Watermelon Man
2. High Heel Sneakers
3. Quick City Revisited






またまた銘木キーホルダー作りに夢中になってしまい、本編の更新が滞っており申し訳ありません。無心に木を磨く作業は楽しく、磨き上げた木目の美しさは格別でやめられません。木目ホリック状態です。ギター好きの皆様、ともに木目を愛でましょう!

さてさて、Harold Alexanderの'72年の作品です。USのSoul Jazzサックス・フルート奏者で、Pucho & His Latin Soul Brothersで名を上げ、その勢いに乗ってFlying Dutchmanレーベルよりデビュー、傑作”Sunshine Man”に続く2ndになります。1,2(アナログのA面)は'71年のMontreux Jazz Festivalから収録され、ライブならではの臨場感と白熱したプレイが楽しめます。3はメンバーを変えてのスタジオ録音のようで、16分の長尺の曲、アナログではB面に1曲だけという贅沢な収録な方法がとられています。
John Pattonの作品への参加でHarold Alexsanderの存在を知り(呻き付きフルート&サックスに衝撃を受けました)、リーダー作を探したところユニオンで本作をアナログで発見、裏にDupreeの名前も見つけましたが結構なお値段でお見送りしていました。約15年後に日本で世界初CD化、しかも1000円、これは買うしかないでしょう!

<ギターの聴きどころ>

Dupreeは1と2に参加しています。
1はHancocok作の多くのカバーがある有名曲です(なんとBlues界でもAlbert King,Buddy Guyなどがやっていますのでこれも聴いてみてください)。淡々としつつも熱さを秘めたビートに乗って、涼しげなフルートがテーマを奏でます。しかし、ソロに入ると呻きが加わり、バックも含めた全体の温度が急に上昇します。Dupreeはコードの刻みでフリーにバッキング、ソロのパートではペンタを中心としたタメと粘りのあるフレーズの合間にリズムカッティングを取り混ぜたプレイで緩急をつけ、3周りのソロを弾き切ります。盛り上がりの末ソロが終わって、クールダウンした主役のテーマに繋がるところも痺れます。スイカ、完熟です。
次の曲もJazzFunk界隈、Blues界隈でカバーが多く(この曲もBuddy Guyがやっています)、ここでもDupreeのバッキングはスタッカートしたフリーなコードカッティング中心です。ソロはゆったりと入り、絡みつくような滑るようないつもの独特のフィーリングで徐々に盛り上がっていきます。しかし、1と2のソロが入れ替わっても全くわからないほどの素晴らしきワンパターンプレイ!主役のクレイジー振りに振り回されることなく、我が道を貫いています。テツ&トモさんがなんでだろう〜一発で永らく人気を保ちつけているところと通ずるものを感じました。(小島よしおのそんなの関係ねえも)

Harold Alexsander自身は、この後1枚のアルバムを残して音楽シーンから去ってしまいます。ユニークな逸材、やり続ければJazzFunkにおけるフルートの位置付けが変わったかもしれません。



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡
酒のお供度♡♡♡

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