Laurie Wheeler and Nash De Ville / Things Ain’t What They Used To Be (2002) – Larry Carlton

アンプ直のナチュラルサウンドで絶妙なニュアンス表現です。

 1. Jeanine
2. Lil' Darlin'
3. Glow Worm
4. I Like To Riff
5. Centerpiece
6. You Can Depend On Me
7. Down For The Count
8. That Cat Is High
9. Tuxedo Junction
10. Gone
11. Things Ain't What They Used To Be
12. Choo Choo Ch' Boogie






Laurie Wheelerの'02年の作品です。Nash De VilleはヴォーカルのLaurie Wheelerとギター&ヴォーカルのRick Wheeler、ヴォーカルのCurt Bolによるユニットです。Carlton参加の”Twilight”でLaurieの存在を知り、他にもアルバムや参加作がないかと探していたところ、昨年の今頃、裏ジャケにWithとしてCarltonの名前がある本作を発見しました。Rickは、長らくCarltonのギターテックをしていた人で、その関係でCarlton本人、および人脈でKirk Whalumが参加しています。収録曲は古いJazzのカバーで、The Manhattan Transferばりのコーラスワークを聴かせてくれており、21世紀とはとても思えないナチュラルなムードがなんとも言えません。


<ギターの聴きどころ>

インナーには個別曲のクレジットがあり、CarltonはLead Guitarとして1, 5, 9, 11, 12に参加しています。
アップの1や12での切れ目なく音を刻むプレイ、ミディアムスロウの5でのBluesyなプレイやオクターブ、9での淡々としているようで変化と抑揚のあるプレイ、長尺の11での多彩なオブリとチョーキングやトレモロピッキングを駆使したソロでの盛り上がり、どの曲でもときにテクニカルでありつつ歌心のある素晴らしいプレイを聴かせてくれています。ギターは長年の相棒335と思われ、アンプ直、リバーブすら抑えめにしたナチュラルサウンドで、フィンガリングとピッキングコントロールによる絶妙なニュアンス表現は見事というしかありません。
ベーシックなバッキングを担うRick Wheelerも各曲で的確かつ味わい深いコードプレイやオブリで曲を支えており、ギターの調整だけではなくプレイの方でも確かな実力を感じさせます。(私ごとながら、こういいうJazzバッキングをマスターしたいと長らく思っていましたが、最近はすっかり諦めてしまいました。)
大好きな2,FourplayやKenny Burrell,Bensonなどでインストバージョンは聴いていましたがヴォーカルバージョンは初めて聴きました。
Rickのギターは裏ジャケやインナーにも写っているP90が搭載された175で、暖かさとシャープさを併せ持つグッドサウンドです。
ナチュラルで心地よいアルバム、とても気に入っております。”Twilight”と併せて皆様もぜひ聴いてください。

Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

気に入っていただけたらフォローお願いします