サーカス / Circus 1 (1978) – 松木恒秀

懐かしさだけではありませんでした。

A1. Mr. サマータイム (Michel Fugain)
 2. 夢で逢えたら (大瀧詠一)
 3. We're All Alone (Boz Scaggs)
 4. ケッペキにいさん (吉田美奈子)
 5. 僕のエモーション (Bee Gees)

B1. 経験  (辺見マリ)
 2. 恋はマジック (Barry Manilow)
 3. 愛で殺したい(Michel Fugain)
 4. 赤いレイ (大橋節夫)
 5. 火の鳥 (Michel Legrand)




サーカスの'78年の1stアルバムです。A1のシングルが化粧品のCMで使われ大ヒットしたこと、兄弟と従姉妹で結成された親族コーラスグループであることを当時小学生ながらテレビで見ていてなんとなく覚えていました。デビューは77年のようですが、そのA1のヒットにより全曲カバーのこのLPが急遽制作されたものと思われます。アレンジはジャズピアニストでもある前田憲男さんが担当し、原曲の良さを活かしながら曲によってはコーラスワークを活かして大胆にリメイクされています。
渡辺真知子さん、野口五郎さん、庄野真代さんなどもそうなのですが、子供の頃に耳にした音楽がCDの出現によりLPが叩き売られているのを買い集め、単なる懐かしさだけでなく、楽曲の完成度の高さ、歌/バックの演奏の技術など、新たな発見や感動が多々あり、本作もそのうちの1枚です。その頃はモノラルのラジカセやテレビで聴いていたチープな音が、それなりのオーディオシステムで大音量で聴けるのも嬉しいところです。
確かUnionで300円だったと思います。一時期の(今も続いている?)Light Mellowブームでそれらの音楽も注目され、価格が跳ね上がりました(松原みきさんなどビックリの値段です)が、本作はそれほど値段も上がっていないようです。比較的、発見頻度も高いので見つけたら是非買って聞いて下さい。
サーカス、メンバーチェンジを繰り返しつつも今でも活動を続けているのを先日テレビで見て嬉しくなりました。


<ギターの聴きどころ>

裏ジャケにもライナーノーツにも個別のクレジットはありませんが、全曲を通じて松木さんがギターをプレイしていることは間違いありません。
大ヒットのA1,まず懐かしさに浸りましたが、よく聴くと左から聞き覚えのある単音・コード入混じったバッキングが聴こえます。もしかして松木さん?ヘッドフォンに切り替えて集中します。
次のA2でもダブルストップをうまく使った聴き慣れたバッキングフレーズの連発です。これは間違い無いでしょう。
続くBozの日本語バージョンA3でも、イントロからプリングを使った独特のバッキングです。盛り上がるところではDavid T.風のダブルストップのスライドも飛び出します。
そしてA4、跳ねるリズムに乗ってオクターブ交えたGroovyなフレーズから入り、短いながら2度に渡りなんとも味わい深いソロが続きます。ぜひライブで聴きたい1曲です。
続くA5、渋い選曲のB1では淡々としていますがいつものバッキングです。
冒頭のセリフが印象的なB2ではワウカッティングが主体ですがこれも松木さんのプレイでしょう。
ラテンリズムのB3でも単音、コード取り混ぜた効果的なバッキングです。
B4では、時折差し込む単音オブリがいい味を出しています。
壮大なB5もハンマリング、プリングを効果的に使った絶妙なバッキングです。
思わぬ掘り出し物だった1枚で、
このLP以外にも、A1のシングル盤のB面のデイ・ドリーミングでも松木さんのソロ、バッキング堪能できます。(LP単位ではベスト盤としてのCircus Boutiqueに入っています)こちらもファンの方は聴いてみてください。


Emotional度♡♡♡♡ 
Bluesy度♡♡♡♡ A4のソロ短いながらすごいです。
Mellow度♡♡♡♡ 
酒のお供度♡♡♡♡ 

このジャケ写もYoutubeに載せて大丈夫か不安ですが、今のところ怒られてません。

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