Quincy Jones / Walking In Space (1969) - Eric Gale
初期のGale節。クリーントーンが美しいです。
A1. Dead End 2. Walking In Space B1. Killer Joe 2. Love And Peace 3. I Never Told You 4. Oh Happy Day ご存知Quincy Jonesの'69年の作品です。これ以前も純ジャズや映画音楽でかなりの数のレコードを出していましたが、A&M移籍後の初作品で、Creed Taylorとの出会いによる本作がその後の路線のターニングポイントになったと言われています。その後の作品同様本作も超豪華なメンバーです。(主要メンバー列挙します) B : Ray Brown (エレキベースまで弾いてます!),Chuck Rainey Ds : Bernard Purdie , Grady Tate Key : Bob James,Paul Griffin Sax : Hubert Laws, Jerome Richardson, Joel Kaye, Roland Kirk Tp : Snooky Young, Freddie Hubbard よくフュージョンの先駆けとして取り上げられることが多いですが、参加メンバーがその後のフュージョンブームで脚光を浴びたメンバーが多いこと、電気楽器と生楽器、女性ボーカルが並立していることより混沌としたイメージがあるからでしょうか? 自分としては、あまりフュージョンとしての印象はありません。ジャンル分けがあまり意味がないことを象徴する作品なのかもしれません。中古LPを購入しましたがあまりにも擦り傷だらけで、安くなっていた中古CDを買い、ジリパチのないクリアなサウンドで聴くことができ、この時ばかりはCDに感謝しました。
<ギターの聴きどころ>
ギターはGaleとToots Thielemansがクレジットされています。A1のシャッフルでは左からGaleの単音リフが聴こえて来て、ソロに突入します。リバーブは濃いもののフェイザー等のエフェクトは掛かっておらず、クリーントーンでのプレイが堪能できます。この頃からすでにSuper400なのでしょうか?長尺のA2では、後半に右にギターソロがあります。叙情的なB2では、松木さんに『エリック・ゲイルみたいに色っぽくギターを弾けたら僕はギタリストをいつ辞めてもいいと思っている」(Analog誌の記事)と言わしめた、時にブルージーに時にメロウに歌う素晴らしいプレイが出て来て、ギター的にはこの盤のハイライトです。数多くのミュージシャンを取っ替え引っ替えしていたQuincyがその後もGaleを重用した理由がわかる気がします。Esther Phillipsのところでも書きましたが、早くからGale節が出来上がっていて、その後ずっと独自のスタイルが変わらないことに感動を覚えます。まさしくOne & Onlyです。
Emotional度 | ♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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