Lena Horne & Michel Legrand – Lena & Michel (1975) - Cornell Dupree

2022年8月17日 2022年8月17日

domon@guitar

これもどっちもDupreeに聴こえます・・・

A1. I Will Wait For You
 2. I Got A Name
 3. Nobody Knows
 4. Being A Woman
 5. Let Me Be Your Mirror
 6. Loneliness
 
B1. Time In A Bottle
 2. Everything That Happens To You, Happens To Me
 3. Sad Song
 4. I've Been Starting Tomorrow All Of My Life
 5. Thank You Love
 6. One At A Time
 


JazzヴォーカリストのLena Horneの'75年の作品です。フランスの作曲家Michel Legrandのプロデュースの元、連名のタイトルとしてリリースされています。バックにはN.Y.の実力派を集め、安定感のある演奏に乗ってLena Horneが伸び伸びと歌い上げています。
購入は意外と遅く、2010年ごろだったと思います。自分はそれまで、巨匠と言われているMichel Legrandを知らず、Lenaも"Nature's Baby”(Galeが参加しています）を中古盤で買っていただけでした。その頃は下北のUnionで不定期にレコード100円セールをやっていて、持ってけ泥棒的な感じで床に無造作に中古LPを並べて売っていました。当然、袋には入っておらず裏ジャケどころかインナーまで見放題で、持ち前のセコさから、２時間ぐらいかけて1枚1枚チェックし、20枚ぐらいまとめて買っていた記憶があります。（本作含め結構掘り出し物ありました）本作は、盤もジャケットもかなり汚れていましたが、裏ジャケのクレジットを見て1枚100円なら、ということで購入しました、盤をクリーニングして早速聴きました。

＜ギターの聴きどころ＞

個別曲のクレジットはありませんが、Dupreeは全曲に参加していると思われます。（もう一人のギターはJoe Beck)左右ともDupreeっぽく聴こえる曲もあるのですが、左右のチャンネルで二人が分担しているという前提で、左がDupree,右がJoe Beckではないかと思います。
「シェルプールの雨傘」の邦題の映画の主題歌A1からスタートします。左が柔軟性と弾力感を併せ持つカッティングで、Galeの「ぶった斬り感」とは対照的です。なお映画は見ておらず、原曲も未聴です。右のオブリもDupreeっぽいんですが・・・
Jim CrouceのA2,原曲よりややテンポを落としてしっとりした感じです。ここでは右がアコギ、左がトーンを絞ったようなサウンドでのオブリです。
A3はフェイザーを効かせた左よりのオブリからスタートします。さらに左にもう１本、コードの刻みも入っています。右は後半に効果音的なDist+Wahだけ？
A4、ナチュラルトーンでのこれぞDupree、という感じの左のオブリからスタートします。右はエフェクトを効かせたカッティングです。曲が進んでも左のオブリはタイミング、ダイナミックス、色気とも絶妙です。
A5では、異なるサウンドながら（右：ナチュラル、左：フェイザー）、コードカッティングを分担し、少ないながらオブリは右です。
A6も二人のコンビですが、左右ともコード、オブリなど自由にプレイしている印象です。
再びJim CroceのカバーのB1、ここでは左右とものフェイザーサウンドですが、右はやや小音量でスタートします。後半は左はナチュラルサウンドに変わり、左右から渋いオブリを突っ込んできます。
MellowなGroove感のあるB2、ここでも左右でフリーに弾いていますが、重ならず、ゴチャゴチャしないのはさすがです。
スロウのB3,アップのB4も左右でフリーに弾いています。どちらもDupree感があるのですが、音数の少ない右がよりDupreeに聴こえます。
B5では主体は右で、左は微かにコードを流す程度です。
古いジャズの雰囲気を持つラストのB6、左はコードの刻みだけ（これは間違いなくDupreeでしょう）で、右もDupreeに聞こえるのですが（特に、前半のフエイザーがかかっていないところ）・・・
Joe Beckのプレイをちゃんと聴いたことがなく、判断つきかねるところもあるのですが、私めの推測が当たっていたと仮定した場合、David Spinozza同様、Joe Beckもかなり寄せた演奏をしていることになりますね・・・・
正確な情報お持ちの方がいらっしゃたらご教示ください。