Eric Gale – Multiplication (1977)

Gale節全開です。本作を聴きながらそろそろ B1を蒔きます。

A1. Oh! Mary Don't You Weep
 2. Thumper
 3. Multiplication

 
 
B1. Morning Glory
 2. Gypsy Jello
 3. Sometimes I Feel Like A Motherless Child
 

 
 


Eric Galeの'77年の作品です。 リーダー作としては3枚目に当たり、(Negrilも入れると4枚目?)Bob Jamesのプロデュースで、これまでのセッション活動による人脈で豪華なメンバーとレコーディングされColumbiaよりリリースされています。Gadd,Teeも参加しており、この時期はStuffとしての活動も行っていましたので並行して制作されています。
この盤も、一連のGaleのリーダー作品、参加作品集めの中で、ユニオンFusion箱からワンコインでGetしました。90年代の頭だったと思います。その数年後にGaleがなくなるとは夢にも思いませんでした。擦り切れるほど聴いたレコードのうちの1枚で、もう1枚買い足しています。(後述の理由でCDは買いませんでした)

<ギターの聴きどころ>

いきなり荘厳なゴスペル曲でスタートします。コーラス隊に続いて少し歪んだいつもの独特なサウンドが入ってきます。タメとツッコミ、咽び泣くようなチョーキングとビブラートなど、1曲めからGale節が炸裂します。Galeに引っ張られたのか、Gadd、Teeのプレイも熱を帯びてきます。
A2はミディアムテンポで、Gaddのドラムが印象的です。Gaddが叩いてTeeが乗っかり、べースもGordon Edwardsに負けない重さで、Galeは粘っこいプレイ、ここにDupreeの軽妙なギターが入ればもろスタッフです。
自作のA3はテンポが少し上がって、左右からキレも重みもあるカッティングでリズムを刻み、その上にGale節を被せてきてギター山盛りです。CTIやKUDU時代を引きずったようなBJのホーンアレンジがクサすぎるのが少し残念です。もっとシンプルでも良かったのでは?
Ritenourとの共演盤でもプレイしていたメロウなB1、Galeのロマンティックな一面が現れていますが、よりアーシーに、より粘っこく、より力強くプレイしています。特徴的なリフ、テーマ、ソロとも、弾く人が違うとこんなに印象が変わるのかと思います。余談ながら毎年アサガオを育てており、今年もそろそろこの曲を聴きながらタネを蒔こうと思っています。昨年の写真です。土手に蒔いた分も!(多い日は1日に200輪以上咲いていました。ミツバチが大量にやってきます)
怪しい雰囲気で始まるB2,テーマに入ると一転して爽やかな雰囲気(他の曲と比較して)に変わり、ドライブを抑えたナチュラルなサウンドです。(プレイは相変わらずです。)Grover Washington Jr.のソプラノもメロウです。
ラストのB3も黒人霊歌です。時には母のない子のように」もの哀しい曲です。Galeのプレイも哀感を増した泣きのギターで、リバーブの効いたサウンド、比較的抑えたプレイが一層もの哀しさを際立たせます。
ソロからバッキングまでGaleのプレイが堪能できる1枚です。最初と最後にスロウなゴスペルを持ってくるあたり、内容の充実を優先してセールスにはこだわらなかったのでしょうか?なおCDでは前作"Ginseng Woman"と2 in 1盤があり、ジャケットまでカップリングされていて不気味です。売る気あるのかな?と思ってしまいました!どっちもLPしか持ってないけどジャケット怖いのでCDは買いません。



Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡ 
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

カップリング盤です。梅図かずお先生の世界では?

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