Stuff / Now! (2001) - Cornell Dupree

GaleやTeeやGaddがいたら、などと考えずに素直に楽しみました。

 1. Never On A Rainy Day
 2. Same Ole Stuff
 3. Sukiyaki
 4. Can't Win For Losing You
 5. Walk That Walk
 6. Time After Time
 7. La Suisse
 8. The Cauling
 9. Mercy, Mercy, Mercy (Live)
10. Signed, Sealed, Delivered (Live)








Stuffの'01年作品です。ドイツのSkip Recordsというレーベルからリリースされています。Stuffの名を冠していますが、Richard TeeとGaleはすでに天に召され、Steve Gaddもおらず、オリジナルメンバーはGordon EdwardsとDupreeのみです。(他のメンバーは、Mike Clark(Ds)、James Allen Smith(Key)、Mick Gaffney(G、Pee Wee EllisのライブでもFunkyなバッキングをしています)、Alex Foster(As)にホーン隊となります)私なんぞは、GaleとDupreeのコンビネーションギターはもちろん、全員揃っての独特のGroove感こそStuffだと思っておりますので、Stuffと比べると若干の違和感を感じますが、手練れな方々が集結、内容そのものは決して悪くありません。Gordon Edwards親方のStuffへの思いも十分感じられます。Saxが入ったことでバンドとしての幅も広がっているように感じます。Saxを模したというGaleのギターと通づるところもあります。
Jazz LifeだったかAdlibだったか忘れましたが、輸入盤の新譜欄で小さく紹介されており、新宿ユニオンで2000円ぐらいで購入しました。二つ折りの紙ジャケ、赤や緑を基調としたかつてのデザインと比較するとモノクロでシンプルに仕上がっており、いい感じでした。(手抜き&コスト削減ではないと思いたい・・・・)






<ギターの聴きどころ>

1、ドラムとベースのコンビは重いのですが、ギター、オルガンが軽妙なため、いい感じに中和?されたGrooveです。本家Stuffにはないホーンが入っているため、どちらかというとGadd Gang的な印象を受けました(Gaddいませんが)。この曲のリードはDupreeで左の硬質なトーンでの控えめなバッキングがMick Gaffneyと思います。
昔と変わらないStuffだと宣言しているタイトルの2、ストラトっぽいチキチキしたサウンドと独特の揺らぎ(焦らし?)のある甘めのサウンドが被っていますが、後者がDupreeでしょう。と思って聴いていたら後半、少し歪んでトーンを絞ったようなサウンドが右から入ってきました。Galeの役割を意識したMick Gaffney?
後半には日本語の歌詞が飛び出して驚きの選曲の3(上を向いて歩こう)ですが、個人的な好みでは、原曲と房之助さんのヴァーションには勝てていない気がします。Gordon Edwardsのダミ声が泣けるスロウの4共々、Dupreeは不参加でしょう。
親方の重厚なベースが印象的な5、"Stuff It”に通ずるノリを感じます。その上で流れるようなDupreeのギターがより軽やかに聴こえます。Mick Gaffneyさんには申し訳ないのですが、右の効果音的なプレイ不要だったのでは?
後期のSolomon Burke的な雰囲気を持つ美しいスロウの6、深みのあるJames Allen SmithのヴォーカルのバックでのバッキングはMick Gaffneyでしょう。サウンドはチキチキしていますがサザンソウルっぽく、いい感じです
シャッフルの7、指板の上を滑る左手が目に浮かぶような滑らかなプレイです。ところどころアコギがユニゾンや交互に入りますがこっちは作者のMick Gaffney? 
ちょっと不思議な雰囲気から始まる8、後半のシャッフル変化後も含めDupreeは不参加でしょう。
9と10はライブで、ギターはDupreeのみです。
大好きな9、"Cannonball" Adderleyの名演や、Marlena姉御の名唱が有名ですが(Johnny "Guitar" Watsonも歌ってます)、Dupreeのタメとコントロールの効いたプレイも引けを取りません。弾く人も聴く人も酔うギターです。
本家Stuff時代からレパートリーにしている10、Gordon親方とDupree、何度も通った道をフィーリングたっぷりに進んでいます。この2曲、どちらも12分以上あるのですが長さを感じさせない熱演です。
GaleやTeeやGaddだったら、などと考えずに素直に楽しむのがいい聴き方なのでしょう。もう1枚ぐらいこのメンバーでアルバムを出してくれてもよかったのにと思ってしまいます。

Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
お酒のお供度♡♡♡♡♡

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