Harlem River Drive – Harlem River Drive (1971) – Cornell Dupree
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妖しいエネルギーと陶酔感にあふれた1枚です。
1. Harlem River Drive (Theme Song) 2. If (We Had Peace Today) 3. Idle Hands 4. Broken Home 5. Seeds Of Life Harlem River Driveの'71年の作品です。Eddie Palmieriが中心となったFunkユニットで、彼のプロデュースのもと、Bernard PurdieやJerry Jemmottなど当時のN.Y.の名だたるセッションマンが参加しており(表記されている名前が微妙に違うのは契約の関係でしょうか?)Funk,Soul,Jazz,Latinなど多くの要素を融合させた熱い演奏がアルバムを通して繰り広がられています。 歴史的名作の誉高く90年代中盤以降のRare Groove人気のせいか何度かCD再発もされたようですが、ユニオンの店員さんににわかファンと思われたくないアホな自意識過剰が働いて購入を見送ってしまい、’15年ごろようやく日本での復刻CDを買いました。R&B名作シリーズで1000円でした。
<ギターの聴きどころ>
クレジットによるとDupeeeは2,3,5に参加しているようです。 1でのほとばしるエネルギーをクールダウンするようにミディアムスロウのA2が始まり、Dupreeのコードの流しも軽やかに感じます。しかしimmy Normanのヴォーカルが入った瞬間、後ノリのBurdieのドラムと前ノリのJemottのベースが作るGrooveと相まって曲としての温度が急上昇し、強めのリバーブのDupreeのギターだけが熱に溶ける氷のような不思議な風味を加えます。エンディングでは溶け切ってしまうようなオブリがメロウです。 3ではパーカッションも加わったリズム隊にWahカッティングで参戦、バンド全体が溢れ出るマグマのような赤黒い光と熱を発する演奏です。中間部ではwahサウンドのまま、バッキングの延長のようなソロが入りカオス感をさらに高めます。 ラストの5ではWahを切ったサウンドでのカッティングですがタイミングはかなり後よりに感じます。中盤にはロングソロが入りますが、これはDupreeではなくBob Mannと書かれています。Dupreeと言われたら信じてしまいそうですが、空間が少ないでしょうか? とにかく、1枚を通して得体の知れない熱量を感じる作品です。BGMには程遠く、狭いハコでライブで聴いたら酸欠で失神しそうなほど妖しいトランス感にあふれています。
Emotional度 | ♡♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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