Marion Williams / The New Message (1969) – Eric Gale

Gale、すでにサウンドもプレイスタイルも確立しています!ヴォーカルもギターも特濃の1枚!

A1. I Shall Be Released
2. Around God's Throne
3. People Got To Be Free
4. I'm Going To Live The Life I Sing About In My Song
5. The Great Speckled Bird


B1. I Have A Friend Above All Others
2. Will The Circle Be Unbroken
3. Milky White Way
4. How I Got Over
5. I Pity The Poor Immigrant




Marion Williamsの'69年の作品です。'40年代後半から活躍するGospelシンガーで、レコードでもわかる豊かな声量、低音部から高音部までを自在に操り、ビブラートやシャウトを駆使しつつなおかつ自然に情念が込められる唱法は非常にユニークで後進に多大な影響を与えました。
本作は'60年代半ばにソロに転じてから3作目にあたり、Bernerd Purdie,Chuck Rainey,Jerry Jemmott,Richard Tee,Galeなど当時の気鋭セッションミュージシャンをバックに録音され、Atlanticよりリリースされました。AtlanticだけあってDylanの曲をカバーするなどポピュラー音楽への接近も試みていますが、本質は何ら変わることなく、揺るぎない個性と実力を発揮しています。
先に安箱からゲットした'80年代の作品を聴いておりその迫力に圧倒されておりましたところユニオンで本作を発見、裏にはGaleをはじめとした大好きなミュージシャンの名前が連なっており、3,000円近くしたのですが奮発して購入しました。

<ギターの聴きどころ>

DylanのA1,頭から乾いたサウンドでの軽快なカッティングが聴こえてきます。間にオブリを挟んだ刻みですでにザクザク感を感じさせています。
BluesyなスロウのA2、ダブルストップを多用したオブリが多用され、絞り上げるようなチョーキングやトレモロピッキングなどもGale節です。
A4,A5,B1,B3のスロウではWahを使ったBluesyなイントロやオブリが印象的です。FunkyなB2もWahによるリフです。個人的にはWahを切った部分の方がピッキングやフィンガリングのニュアンスがダイレクトに伝わっていて、使わないほうが良かったのではと思っているのですが時代の音なのでしょうか?
A5では歪みを強めたサウンドでリフやカッティング、オブリをリズミカルに組み合わせたRockっぽいフィーリングでのプレイです。この曲だけ聴いたらGaleのプレイとはとは思わないかもです。
ラストもスロウで、サザンソウル風のダブルストップを多用したバッキングです。間に挟むチョーキングと合わせ、Galeならではの味わい深いプレイです。
全体を通してやや歪んだダーティなサウンドをピッキングの強弱やギター側のヴォリュームでコントロールし、リバーブ感のないサウンドが生々しさを高めています。80年代半ばのギターマガジンのインタビュー記事では20年らいSuper400を愛用していると書かれていましたので、この時点でも400なのでしょう。サウンド、プレイスタイルともすでに完成されていることがわかります。
ヴォーカルもギターも特濃の1枚!ライブで目の前で聴いたら卒倒してしまいそうな迫力です。Galeファンの方もGospelファンの方も是非聴いてください。







Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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