William Salter / It Is So Beautiful To Be (1977) – Eric Gale

アコギによる泣き節が聴けます。

 1. You Got Style
2. It Is So Beautiful To Be
3. Let's Be Lovers Again
4. If You Can Believe
5. Lena
6. You
7. Three Days Of Flowers
8. When You Smile



William Salterの'77年の作品です。Where Is The LoveやJust The Two Of Usなどの名曲をRalph MacDonaldとともに作曲した人で、自己名義では唯一のアルバムとなります。プロデュースは相棒のRalph MacDonaldと共同、その人脈でStuffメンバーなどN.Y.のトップミュージシャンを集めて録音されています(ベースはGordon Edwardsではなく、Anthony Jacksonです。William Salter自身もベーシストらしいのでこだわりがあったのでしょうか?4はベースがイントロを弾いています)。Ralph MacDonaldとともに作曲した曲は適度にポップで、素朴な歌い口からあまり黒っぽさや熱さは抑えられており、バックの落ちついた演奏もありAOR的な心地よさを感じさせます。
William Salterはソングライターとして認識してい多ものの、歌っていたこともLPを出していたことも知らず、'12年の日本盤のCD復刻で本作を知り、新品で購入しました。

<ギターの聴きどころ>

ギターはGaleとHugh McCrackenです(Hughさん、結構Galeに寄せたプレイをするので、Dupreeだったら良かったのにというのは贅沢でしょうか)。
私に取っての本作でのギター面でのハイライトは、5でGaleがアコギでソロを取っていることでした。右のEric Weissbergのペダルスティールの陰で、左から絶妙なコードバッキング(ここはいつも400と思います)を決めていたと思ったら、後半で、絞り上げるようないつものプレイが突如入ってきました。しかしサウンドはスティールの金属的な響き、強引にハイポジションでチョーキングを多用していて、さぞ弾きづらかろうになどと思ってしまいますが、上がりきらないチョーキングが切なさを高める泣き節です。
その他の曲ではバッキングです。エレクトリックは左右ともGaleに聴こえるのですが、1のところどころ入るダブルストップや2,3の刻み(いずれも右)はGaleと思いますが、もしかしたら一部はHughさんがそれらしく弾いている可能性もあります。4のスロウでは、左のアコギがHughで、右のコードプレイがGaleでしょう。6の左のオブリやチャキチャキカッティング、7のアコギっぽい刻みもGaleと思います。多くのシンガーが歌う8、右のバンジョーはEric WeissbergですがスライドはHughと思われ、とすると左のアコギはもしかしてGale?Hughの重ね?

本作、マスターテープ音源ではなくアナログ盤からの起こしとのことで、不自然な高域の強調(シンバルの音割れなどが気になります)などがあり音質的にはやや残念ですが、曲も演奏も本人の素朴な歌も内容的には申し分のない一枚でした。今の時期にぴったりの爽やかな内容、ぜひアナログ盤でも聴いてみたいと思います。





Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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