阿川泰子 / Lady September (1985) - 松木恒秀
松木さんのガットプレイが聴けるメロウ盤です。
A1. Velas (September) 2. When You Smiled At Me 3. Voo Doo 4. If You Never Come To Me B1. Voce (Today) 2. Seabird 3. Until You Tell Me 4. I'm Waiting 5. Summer 阿川泰子さんの'85年の作品です。公式サイトには「去りゆく夏の想いをノスタルジックに歌うボサノバ集。バックはブラジルから迎えたグループ"カメラータ・カリオカ"、吉田和雄率いる"スピック&スパン"、そして当時の阿川のレギュラーバンド、松木恒秀(Gt)グループ。1985年6~7月、東京録音。」とのキャッチコピーが書かれています。阿川さんの甘い歌声とマッチするカバーとオリジナルで構成されており、裏ジャケのクレジットによれば、松木グループはA1,A2,B4,B5のバック担当のようです。本記事を書くにあたり、情報を集めたら公式サイトにも個別曲のクレジットがありました。(阿川さんの全作品のクレジットが記載されているようです。マニア必見です。) 本作も一連の阿川さんのLPを集める中で入手した1枚ですが、ほとんどの盤がワンコイン以内であったのに対し、本作は1000円ぐらいしました。リリース当時は一時期の女性Jazzヴォーカルブームが落ち着き、あまり数が出ず、中古市場に出回らなかったのでしょうか?あるいは人気が高いからでしょうか?最近もこれ以前の作品が安箱で叩き売られているにも関わらず、本作はあまり見ません。
<ギターの聴きどころ>
松木さんはこれまでの阿川さんの作品(Love Bird,、Sweet Menu、Journey、Soft Wing、Night Lineなど)にも多く参加しており、そのほとんどはエレクトリックによるプレイでしたが、本作ではA1, B4,B5ではガットによるプレイです。3曲とも指弾きによるBossa Novaバッキングで、B4ではソロも聴けます。エレクトリック同様、タメを聴かせた歌心あるプレイで惚れ惚れします。A2 はPopなFusion調の曲で低音弦ミュートやコーラスサウンドのアルペジオなど当時流行りのプレイで、ちょっとらしくない感じもしつつ、引き出しの多さには感心します。
その他の曲では、Camerata CariocaのMauricio Carrilbo、Joaquim Santos、Luiz Otavioの3人が同様にガットをプレイしており、バッキングもソロも本場の雰囲気にあふれています。
晩夏に合うメロウな1枚、ぜひ聴いてみてください。
Emotional度 | ♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡♡ |
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