Generation Band / Soft Shoulder (1983) – Robben Ford

Fusionの枠では括れないRobbenのBluesyなプレイです。

A1. Come On Home
 2. Soft Shoulder
 3. Leroy

 
B1. Locomotive
 2. Chasin' The Sunrise
 3. Emerald Isle

 


 
Victor Feldmanを核としたGeneration Bandの'83年の1枚目です。Victor Feldmanは、ピアノ・ヴィブラフォン・パーカッションなどのプレイヤーとして多くのセッションに参加するばかりではなく、Miles Davisとの「Seven Steps To Heaven」に代表されるような作曲家でもあり、総合的なミュージシャンとして50年代から幅広く活躍しました。Generation Bandは、バンド名の通り、息子のTrevor(Ds)、Jake(B、B3のみ参加) に加え、L.A.のセッションマンが参加するユニットです。Feldman一家以外には、本作ではTom Scott、Nathan East、Robben Fordなどとともに録音されてます。
私の持つ日本盤ではまたしてもお得意のジャケット差し替えの術が使われ、なんとユニット名まで”L.A.スーパー・リズム フィーチャリング・アーニー・ワッツ&トム・スコット』”に変えられてリリースされています。当時あまり日本では知名度が高くなかったVictor Feldmanよりも、Fusionブームで名前が知られていたErnie WattsやTom Scottの名前を借りて売り出そうとしたのでしょうか?ちなみに、本作もユニオンのFusion安箱からワンコイン以内で入手しました。私は帯の3人目に書かれたRobben Ford目当てでした。


<ギターの聴きどころ>

お目当てのRobbenは、A2,A3,B1,B2の4曲に参加しています。
2曲目のタイトル曲、左のミュートも交えたシングルノートバッキングやところどころ入れるチョーキングのオブリがBluesyな雰囲気を出しています。ソロも抑え気味に入りますが、タメとツッコミを使い分け、チョーキングを巧みに操るよく歌うプレイです。バッキングもソロも間の取り方が絶妙です。
続くJazzyなA3では、四つ切りバッキングです。RobbenはSuper400などフルアコ使いでもあったのに、あえてアコギを使うところが興味深いところです。
アップのB1では、シングルノートやカッティングによるバッキングで、ピッキングの強弱やミュートよって起伏を感じさせるプレイです。ソロパートでは、若干ツッコミ気味に、勢いとスピードで一気に弾き切ります。
幻想的なエレピから始まるB2、朝日が昇るように徐々に盛り上がって行き、後半のテンポチェンジ後はドライブサウンドでのリフで盛り上げ、ソロパートでは、この曲でも感情の赴くままに弾きまくりながらフェイドアウトしていきます。この2曲、躍動感が凄まじく、CarltonもRobbenとのセッションの中でこのようなプレイに刺激を受けたとインタビューで語っており、自身のプレイに中にも取り入れていったようです。山岸さんも好きそうなプレイスタイルです。自分には少し激しすぎるように思えますが。
A1とB3は、Dan Sawyerというギタリストで、このバンド以外での演奏は聴いたことがありませんが、A1はRobbenが弾いていると言われたら信じてしまいそうなプレイでした。
なお、Generation BandはVictor Feldmanの急逝まで5枚のアルバムをリリースしており、Robbenは2ndでもBluesyなプレイを聴かせてくれています。(他の作品ではDean ParksやRitenourが参加しています)






Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

US盤のジャケットは以下です。

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