Tyrone Hashimoto / Lovers (1993) – 西山’Hank’史翁

西山さんのギターはすでにGroovyで歌心溢れています!

1. I Want You  (Marvin Gaye)
2. Love Won't Let Me Wait (MaJor Harris)
3. In The Rain (The Dramatics)
4. My My My (Johnny Gill)
5. If You Don't Know Me By Now (Harold Melvin & Blue Notes)
6. I Need You (Morris White)
7. Distant Lover (Marvin Gaye)
8. Lately (Stevie Wonder)




タイロン橋本さんの'93年の作品です。自身名義のアルバムでは4枚目となり、これまでの作品ではオリジナル中心の構成であったところ、本作は新旧のMellow Soulのカバー集となっています。(曲名の後ろにオリジナルをカッコ書きしましたので、Soulファンの方は聴き比べてください。)
Soulの本場アメリカでも「Samurai Soul」として高く評価された実力に比し、レコーディングの機会には恵まれず、CM音楽等のギャラを資金にしてほぼ自主制作により作品をリリースしていたというような話をライブの場でで何度か聞いたことがあります。本作もプロデュースや打ち込みも含めたバックもほぼ自身が担当して録音されています。(ミックスダウンはSeatleで行っています。)
就職してからはライブに行く機会も激減してしまいましたが、Adlibの広告で発売を知り、発売日を待って購入しました。(当時住んでいた埼玉県では置いている店がなく、新宿まで足を伸ばしました)。
カバーしたのはいずれも有名な曲ばかり、オリジナルの幻影を振り切ってアレンジし、歌い切るタイロンさんのセンスと力量に脱帽です!


<ギターの聴きどころ>

先述の通り、プログラミングを含めてタイロンさんが行っていますが、1,2の2曲に大好きな西山'Hank'史翁さんがギターで参加しています。
オリジナルをシンプルにアレンジした1では、歯切れの良いカッティングで機械のリズムにGrooveを加えています。
多くのカバーがある大好きなスロウの2(弊ブログでもChickenshack(ギターは山岸さん)、ハンクロ(ギターはGale)、弘田三枝子(ギターは松木さんと杉本さん)さんなどを取り上げています)では、セクシーなタイロンさんのヴォーカルに呼応するように、ロングトーンと空間を駆使した切なく歌う絶妙なソロで、先輩方に負けず劣らずの歌心あるプレイです。
タイロンさんとのライブでは、長年愛用されているP90の乗ったGibson Les Paul Special ダブルカッタウェイをこの頃からすでに使用していた(まだペイントやピックアップ増設前)と記憶しており、シングルコイルならではの繊細なサウンドです。
西山さんはChickenshackの初代ベーシストであるDarek Jacksonのローディーをされていたそうで、Chickenshackとの交流も多かったタイロンさんのライブやレコーディングに山岸さんの後任として参加したものと勝手に思っています。(タイロンさんの2ndにも1曲参加しています)。
'00年にはソロ作”UNKNOWN MOOD”をリリース、その後は吉祥寺のChacha HousのハウスバンドとしてWornell Jones等とSoul Expressを結成し、70年代〜80年代Soulを中心に熱いステージを繰り広げていました。何度も通いました。(わずか1年ほどで閉店してしまったことが悔やまれます。)
つのだひろさんやShantiさんのレコーディングにも参加しています。背筋を伸ばしてギターを弾く実直なスタイルながら、Grooveと歌心に溢れたプレイ、皆様もぜひ聴いてください。
現在はやはりWornell JonesとB-Edgeとして活動し、4月には新譜をリリースしています。7月にはB関内と吉祥寺で-Edgeのライブもあるようなので、ぜひ行きたいと思います!!




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

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