Blood, Sweat & Tears / More Than Ever (1976) - Eric Gale
星一徹がちゃぶ台返ししそうなAORです。Galeはいつも通り!
A1. They
2. I Love You More Than Ever
3. Katy Bell
4. Sweet Sadie The Savior
B1. Hollywood
2. You're The One
3. Heavy Blue
4. Saved By The Grace Of Your Love
Blood, Sweat & Tearsの'76年の作品です。最近映画化され話題になった60年代後半から70年代初頭に人気を博した大所帯のブラスロックバンドのようで、本作は一度脱退した看板リードシンガーのDavid Clayton Thomasの復帰後の作品となります。実は、私はこのアルバム以外はBS&Tをちゃんと聴いておらず、数多くのカバーがある「Spinning Wheel」を知っていた程度でした。(元々、Rockと呼ばれる音楽には一部のミュージシャンを除いてほとんど興味がないので・・・・)バンド名からして血と汗と涙、自分はヘタレなもので熱血スポ根は苦手であり、敬遠していたところもありました。(実はメンバーはDCT以外はインテリだったということを後で知りました)
では、なぜ本作を買いまたブログにも取り上げているかというとGaleが参加しているからであります。いつものようにユニオンJazz館でFusion安箱漁りをしていたら、インパクトのあるジャケットが目に入り、裏を見たらGaleの名前がありました。300円、早速レジに向向かいました。帰ってからよくみたらBob Jamesがプロデュースとアレンジを担当、BJ人脈のメンツの参加もあり、それでFusion箱に仕分けされていたのでしょうか?
<ギターの聴きどころ>
お目当てのGaleはA4,A2,B4に参加しているようです。なぜか曲順通りの記載ではありませんが、早速通して聴きます。
スロウのA2,ヴォーカルのDCT、なかなかいい味出してるじゃないの、などと思いつつもGaleのオブリを期待し聴き進めますが、左のアルペジオ主体のバッキングに止まっています。オブリは右のオーボエです。ブラスロックどころか吹奏楽ロック?
A4,ヴァイオリン奏法イントロのスロウから、ミディアムに転じると右からお得意のザクザクカッティングが入ります。曲の後半には満を持して、リズムやコードに関わらず我が道を行くチョーキング&ビブラートのGale節ソロが切り込んできます。なんと美しいワンパターンプレイ!バックヴォーカルにはPatti Austinが参加しています。なんと贅沢なBJの物量投入大作戦!
ラストのB4,荘厳なオーケストラにゴスペルクワイアのようなコーラスが被さり、Galeは左からザクザクカッティングで盛り上げます。DCTの熱いヴォーカルの合間にセンター寄り右からオブリも入り、Galeのような気もするのですが滑らかな印象も受けるのでHugh McCrackenがGaleの真似をして弾いているのでしょうか?
先のクレジットの記載は、フューチャー度の順だったようです。
その他の曲では、レギュラーメンバーのMike Sternと、先述のHugh McCracken、そしてSteve Khan が参加しており、Galeほどの突き抜けた個性はありませんが、それぞれプロらしい的確なサポートをしています。
本作、自分としては良質なAORに聴こえました。血と汗と涙の熱血スポ根感は薄目で、星一徹がどこがRockなんだ〜とちゃぶ台をひっくり返しそうです。
Emotional度 | ♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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