Larry Carlton ‎– Christmas At My House (1989)

オヤジだってクリスマスは楽しいです。

 1. The Christmas Song [Instrumental]
 2. Winter Wonderland
 3. Silent Night / It Came Upon A Midnight Clear
 4. White Christmas
 5. The Holly And The Ivy
 6. Ringing The Bells Of Christmas
 7. What Child Is This
 8. The Little Drummer Boy
 9. Joy To The World
10. My Favorite Things / We Three Kings Of Orient Are
11. The Christmas Song [Vocal]




若者もすなるクリスマスといふものをオヤジもしてみむとてするなり。domon日記
わずかばかりの教養をひけらかして嫌な感じですねえ・・・すみません
街角のイルミも美しい時期になりましたので、毎年の愛聴盤からギターが美しいクリスマス作品を紹介したいと思います。
(夏にはサザンソウルや高中を聴き、小春日和にはGaleのPart of You を聴き、夕暮れ時にはRobbenのSunset memory を聴き、雪の夜にはSantanaの哀愁のヨーロッパを聴くなど、季節や情景に合った音楽を聴くのが大好きです。ただのミーハーかもしれません。でも、さすがにこの歳になって3月に卒業ソングは聴きません。)
てなことで、Carltonの'89年のCaltonのクリスマスアルバムです。前年の'88年に暴漢に銃撃され命も危ぶまれたCarlton、懸命なリハビリにより無事復活してくれました。復帰後は、テクニックはもちろん、感情表現がより深いものになったと感じています。本作は6を除き全曲カバーですが、クリスマスを彩る美メロと美プレイに溢れていて、購入後毎年欠かさず聴いています。(12月頭から25日までですけど・・・さすがに夏には聴けません!)

<ギターの聴きどころ>

1曲のオリジナルを除きどの曲もクリスマスの定番曲なので馴染みのあるメロディです。その美しいメロディをCarltonの情感豊かなプレイで聴くことができるので、よくないはずがありません。ここで紹介している他のギタリスト(David T.、Gale、Dupree、松木さん、山岸さん)は、テーマの演奏であっても、たっぷりタメたりしてメロディを崩して弾くことが多いのですがCarltonの場合は、入りは原曲に忠実にメロディをたどるので安心して聴くことができます(笑)。
クリスマスの定番の1の美しさ、相棒のTerry Trotterとの掛け合いも聞き惚れてしまう美しさです。
2,5,9はアコギです。エフェクトのごまかしが効かないですが、無関係に見事なプレイです。Valley Artsのアコギ、ボディが小さいように見えて、しっかり胴鳴りしています。
3では、スキャットのテーマ、ボーカルのバックでのヴァイオリン奏法交えたコーラスサウンドでのバッキングが見事です。
これまた定番の4.では、意表をつくLatinアレンジです。リズムに乗ってよく歌うテーマと流れるようなソロです。
唯一のオリジナルの6は、唯一のドライブサウンドでもあります。音を伸ばすところ、切るところの使い分け、ピッキングの強弱によるダイナミクスはCarltonならではのプレイです。
7、8での過剰なまでのピッキングの強弱も全く嫌味に聴こえません。特に、8での感情移入は本作のベストテイクの一つと言えると思います。
長尺の10も、細かく畳みかけるフレーズ、後半のオクターブ奏法など多彩なテクニックを披露しながら、メロディアスであり、歌心に溢れています。
冒頭のヴォーカルバージョン&アコギプレイの11でしっとりと幕を閉じます。
季節通りの冬を感じさせる硬質なバックの音作りの中で、Carltonのギターからはタイトルと裏ジャケの家族写真の通りの暖かさ、優しさが感じとれ、幸せな気分になれます。
当時日本はバブルの絶頂で、過剰なクリスマスの盛り上がりがありましたが、下心とも見栄とも無縁の美しい世界です。
ジャケットのイラストにさりげなく描かれているValley Artsのテレキャスとアコギ、家族への思いと同様にギターへの愛情も感じ取れて、ギター好きとしては思わず頬が緩みます。
Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡ 
酒のお供度♡♡♡♡♡

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