Alessi / Long Time Friends (1982) – Larry Carlton
![](https://session-guitarist.net/wp-content/uploads/2021/09/long-time-frienfds-e1631589541290.jpg)
甘いマスクと甘い歌声と甘いギター(Carltonの参加は1曲だけですが)
A1. Jagged Edge 2. You Got The Way 3. As Far As I'm Concerned 4. Rise Up 5. I'm Gonna Tell Her Tonight B1. Put Away Your Love 2. What A Way To Go 3. Still In Love 4. How Long, How Much 5. Forever 6. Long Time Friends Alessiの5枚目のアルバムです。当時、日本のAOR盤で強制執行されたジャケット写真差替の術が施されることもなく、甘いマスクのジャケットも内容を象徴しています。(ことごとく差し替えられたBill LaBounty が不憫です)これまでの4枚よりもさらに甘さと爽やかさを増した仕上がりになっています。プロデュースが甘い歌声と甘くない容姿を併せもつChristopher Crossであることの影響も大きいと思います。参加ミュージシャンも豪華で、当時のWarnerが、このジャンルへ力を入れていたことが窺い知れます。ただ、AORというよりはティーン向けの印象です。カテゴリーはともかく、Steely DanやMichael Franksとは明らかに異なる世界です。美メロやPopな音作りで聴きやすく万人受けする内容と思います。このレコードも、高校時代の行きつけのレンタルレコードで借り手がいないため、安価で譲ってもらいました。東北の地方都市では、AORの波は、BozやChristopher Crossのヒット曲止まりだったようです。ともあれ、多感な10代当時よく聴いた盤の一つではあります。そして今も当時と同じ気持ちで聴けます。自分にとっては、Evergreen Musicのひとつです。でも帯の邦題とキャッチコピーはちょっと勘弁!
<ギターの聴きどころ>
帯に(参加ミュージシャンの一人として)ラリーカールトンと書かれていますが、参加はB4.のスロウ1曲のみです。ところがこれが素晴らしい!イントロから、微かにドライブしたロングトーンでスタートし、その後も、ハイトーンボイスのボーカルに応え合うように、寄り添って歌います。ソロでは、盛り上がったフレーズから入り、ロングトーンを基調としながらも、転調にも極めて自然にフレーズが繋がります。いつも以上に、ピッキングの強弱やフィンガリングのニュアンスが光ります。決して派手ではありませんが、自分的にはCarltonの名ソロの10本の指に入ります。弱いピッキングの大事さをこの曲から学びました。大半の曲では、Crossがギターを担当しています。A2ではクリーントーンで、A5では、軽いドライブサウンドで、よく歌う味のあるソロを披露しています。ギターへの愛情やこだわりが見えて嬉しくなります。(なのに、なぜ次作ではAll RightのソロをLukatherに弾かせた?)A4.では、Eric JohnsonがPopな曲調にぴったりハマるキャッチーな(可愛らしいと言ったほうがいいくらいです)イントロやソロを弾いています。(少し意外な気がしました)
Emotional度 | ♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ mellow というよりはbittersweetです。 |
酒のお供度 | ♡♡♡ この頃は背伸びして飲むぐらいでした(既に時効です) |
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