Anita Baker ‎/ Christmas Fantasy (2005) – Larry Carlton,Phil Upchurch

最高のクリスマスプレゼントでした。

1. Frosty's Rag (Frosty The Snowman)
2. Christmas Time Is Here
3. I'll Be Home For Christmas
4. Christmas Fantasy
5. God Rest Ye Merry, Gentlemen
6. Moonlight Sleighride
7. O Come, All Ye Faithful
8. Family Of Man
9. My Favorite Things





'05年のAnita Bakerのクリスマスアルバムです。'83年のマイナーレーベルでソロデビュー、90年代前半まではビッグヒットを連発したAnitaですが、94年以降は10年間スタジオ盤のリリースはなく、2004年のMy Everythingで見事に復活を果たしました。淘汰の早い音楽業界で再起できるとは、やはり実力の所以なのだと思います。その翌年に、オリジナル3曲含むクリスマスの企画物としてリリースされたのが本作です。Jor Sample,Geotge Duke(P)、Narhan East(B)など、達人でバックを固めています。
AnitaとCarlton、これは聴かないわけにはいかないでしょう、ということで、ちょっと早いけど(確か11月中旬発売だった?)自分へのクリスマスプレゼントとして新品を買いました。CDプレイヤーでまず一通り聴いた後、買ったばかりのiPodに入れるべくiBook(当時のAppleの普及版ノートです)のトレイに入れ、iTumesで読み込むもうとしても必ず途中で止まります。これはiBook逝ったか、と思いましたが、同時に買った別の中古CDは読み込みます。
この盤、なんと悪評高いCCCD(Copy Control CD)でした!仕方なく、アナログレコード同様、オーディオからCubaseで録音・編集し、iTunesに取り込み、無事iPodで通勤途中でも聴くことができるようになりました。しかしよくよく考えると、もとより混雑した電車の中で聴く音楽ではありませんでした。残念。
そして、Anitaは、この後、また長い沈黙期間に入ってしまいます・・・・まだ60代前半だと思うのですが、どうしているのでしょうか?
CCCDも散々な悪評の末、早々に消えていきました。こちらは、ざまあみやがれ!って感じです。
Anitaの他のCDは、Book Offの安棚の常連ですが、本作だけは見たことがありません。CCCDなのでBook Offも買い取らないのか?あるいはみんな後生大事に聴いているのか?両方ですかね?



<ギターの聴きどころ>

Carltonは1,2,3,8,9の5曲に参加しています。
1の古いタイプの陽気なアレンジは、想像していた本作のイメージとは異なり、Carlton]のギターも聴こえてこないので少し不安になりましたが、2のバイオリン奏法のイントロを聴いた瞬間、不安は吹っ飛びました。スロウな空間の中で、ヴォーカル、Joe Sampleのピアノとともに情感たっぷりに歌うギターはCarltonならではのプレイです。
続く3では、ラテン風味のある曲調のなかでリズミカルなオブリから入り、ピッキング、フィンガリングが見えそうな抑揚のあるソロを聴かせてくれます。Joe Sampleとの組み合わせのせいもあってMichael Franksとのプレイを彷彿とさせます。30年経ってるんですが。
8でも指弾きも交えたピッキングが印象的なイントロから入り、単音複音交えたカッティング、オブリと特定のパターンに捉われず、自由にヴォーカルに絡んで行きます。
自身のクリスマスアルバムでも取り上げていた哀感のある9では、Nathan Eastがウッドベースを弾いていることにまず驚きますが、JazzなGrooveにオクターブ複音スライドで参入してきます。いつもより熱いAnitaのスキャットと重なるソロも見事です。
しかし、Carltonは何を弾かせても抜群にうまいですね。
Carltonのプレイに霞んでしまいましたが、5のUpchurchの控えめなコードプレイも味があります。
最高のクリスマスプレゼントになりました。(自分で買ったところは残然ですが)
ギターの好きな人もそうでない人もぜひ聴いてください。

Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡ギター好きは飲んでる場合ではないかもです。

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