Eric Gale / Ginseng Woman (1977)

義理人情は厚く、BJ色は薄く。

A1. Ginseng Woman
 2. Red Ground
 3. Sara Smile


 
B1. De Rabbit
 2. She Is My Lady
 3. East End, West End

 


 
Galeの'77年の作品です。リーダー作としては4枚目に当たり、(Negrilも入れると5枚目?)Bob Jamesのプロデュース・アレンジで、CTIの一連の作品で共演していた豪華なメンバーと録音、Columbiaよりリリースされています。(Gadd,Teeも参加しており、この時期はStuffとしての活動も行っていましたので、忙しい合間に並行して制作されています。)オリジナルに加え、なんとHall& Oatsのカバーまで収録されています。
この盤も、一連のGaleのリーダー作品、参加作品集めの中で、ユニオンFusion安箱からワンコインで購入しました。90年代の頭だったと思います。ジャケットの面のデザインは怪しげなムー度ですが、裏には愛機Super400を抱えた写真が載っており、これだけで箱モノフェチ心をくすぐります。ただ、Galeの400は70年台ものなのでしょうか、サイドに虎杢が見られないのが残念です。
余談ながら、本日発売のギターマガジンは木材特集で、木材フェチ・木目フェチは必読です。


<ギターの聴きどころ>

しかし、針を下ろした瞬間、松田優作状態になりました(ジーパン刑事の殉職時のなんじゃあこりゃああ!」というやつです。不謹慎ですみません)オートWahと思われる奇妙なサウンドに続き、いかにもBJという大げさなホーンアレンジが入ってきて、GaddのGroove感のあるドラムが台無しです。これではGaleの名を借りたBJのリーダー作なのでは?作者もBJだし・・・こんな曲を1曲目に持ってくるとは残念!
A2,フルートかと思ったらクレジットによるとTin Whistleとのことで、Grover Washington, Jr. が吹いています。Galeのサウンドもナチュラルで、カリプソのリズムに乗りつつためとツッコミのGale節が堪能できます。左のカッティングもいつも通りザクザクしています。
Hall& OatsのA3,原曲は'75年リリース、76年のヒットですので、結構早くカバーしたことになります。原曲の持つそこはかとない哀愁はそのままに、レゲエタッチにアレンジされ、ツッカかるようなGaleのプレイでクセの強さは100倍増です。実は私はGaleバージョンを先に聴いているので、数年後に安レコで買ったオリジナルを聴いた時に逆にスムーズすぎて違和感を持ってしまいました。
ひっくり返してB面を聴きます。
いい感じの泣き節が入ってきましたが、テンポチェンジとともにここでもホーンが入ってきます。Stuffぽい曲調とリズムであるだけに過剰なアレンジが曲を台無しにしている気がします。Galeのギターは一人二役のソロプレイで歌っているのに・・・
B2もしっとりしたスロウで、Galeの泣き節が堪能できます。こういう曲で音数少なく泣かせるプレイは随一のものです。この曲は抑えたストリングスで助かりました。なお、Joe Cockerに同名曲がありGaleも参加していますが、別の曲でした。
B3もシンプルなアレンジとStuffテイストが魅力的な曲です。Galeもバッキング、テーマ、ソロと大活躍です。Negrilにも収録されている曲ですが、なぜ曲名が変わっているのでしょう?
個人的には、BJ色が強いアレンジの曲よりも、よりシンプルでGaleや達人達のプレイを全面に出した曲の方が圧倒的に好みです。義理人情は厚く、BJ色は薄く、が私の座右の名です。(嘘です)




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

今日発売のギターマガジンです。

気に入っていただけたらフォローお願いします

コメントを残す