Freddie Hubbard / Windjammer (1976) – Eric Gale

Galeは控えめな参加ですが、確かな存在感です。

A1. Dream Weaver
 2. Feelings
 3. Rock Me Arms
 

B1. Touch Me Baby
 2. Neo Terra (New Land)
 3. Windjammer



 
Freddie Hubbard の'77年作品です。Bob Jamesがプロデュース、N.Y.の錚々たるミュージシャンを集めてレコーディングされています。BJのアレンジで、時代の音でもあったFusion仕立ての内容になっており、60年代のFureddie Hubbardを好むコアなジャズファンからは酷評されているようです。Hubbard自身も「これはBJのアルバム(俺は吹いただけ)」のような言葉を残しており、あまり気に入っていなかったのでしょうか?確かにPatti Austinを含むコーラス隊やシンセの導入などオーバーアレンジの気もしますが、ハードバップの人だったという先入観を持たなければ曲も演奏も充実した内容と思います。
自分はDavid T.参加のBundle Of JoyでHubbardを知り、それから参加作も含めてレコードを集め始めたので違和感なく聴けたのかもしれません。でも、人気のなさの現れか本作はUnionのフュージョン箱に300円で入ってました。裏ジャケにGaleの名前を見つけて購入しました。安く買えて悪いことはないのですが、少し寂しい気もしました。
Hubbard自身は曲やアレンジに関係なく、いつものように自分のペースで拭いていますが、風除けを自らの愛機で突き破るようなジャケットが代弁しているとおり、BJの凝ったアレンジを「邪魔ー(ジャマー)」と言っている気もします。(毎々オヤジギャグですみません)


<ギターの聴きどころ>

Galeは、David Spinozzaと共に、A1,A2,B1に参加しています。
ドラムのタム回しなどのオブリが印象的なA1,レゾナンスの強いシンセを切り裂くように右からギターが入ってきます。かなり強めにエフェクトがかかっていますが、箱鳴りを感じさせる低音ですので、GaleのSuper400と思います。続いて左からもフェイザーのかかった硬質なサウンドでのカッティングが入ってきます。こちらはSpinozzaでしょう。右もキレのいいカッティングに転じ、低音のリフとの組み合わせでバッキングが続きます。
多くのカバーがあるA2(弊ブログでもSalena Jonesで取り上げました)、私めは肝心の原曲を聴いていないのですが(小学生の時にHi-fi setで初めて聴きました)、本作のヴァージョンもムーディーなスロウに仕上がっています。Galeもイントロから情感たっぷり、タメたっぷりのオブリを随所に入れてきます。バックではザクッザクッとした刻みです。ブリッジ部でソロに入るかと期待しましたが、短いフレーズでした。エンディングに向けて主役に絡みますが、もっと聴きたいと思わせたままフェイドアウトしてしまいます。しかし、圧倒的な存在感です。
B1では、左のシンセのカウンター的に、右からミュートのオブリを入れて来ます。その後はコードやシングルトーンを交えて控えめにバッキングを続けます。
BJ様、アレンジやサウンドに凝るのはわかるのですが、A1やこの曲でGaleのギターと被るようなシンセの音作りをしない方が良かったのでは?しかも、シンセをメイン、Galeをカウンター的な扱いとしているのでGaleファンの私めには若干不満が残りました。
しかし、Hubbard親分はそんな凝った音の積み重ねや細かい変化には全く影響を受けず、どの曲でも自分のペースで朗々と吹き上げるのでした。Galeもそうですが、小器用になんでもソツなくこなすより、強い個性で我が道を突き進むところに強く惹かれます。








Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡     
お酒のお供度♡♡♡♡ 
Hubbard 親分の我が道を行く度♡♡♡♡♡♡

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