Kirk Whalum / In This Life (1995) – Larry Carlton

さりげない美メロとさりげない美プレイに癒されます。

 1. In This Life
 2. 'Til I Get It Right
 3. Drowning In The Sea Of Love
 4. Peaceful Hideaway
 5. I Wouldn't Be A Man
 6. Living For The City
 7. My Father's Hope
 8. When The Night Rolls In
 9. I Turn To You
10. Reck'n So
11. The Way I Need You Now
12. Dan Cette Vie (In This Life)


サックスプレイヤーのKirk Whalumの95’年の作品です。メンフィスの生まれながらあまりR&Bっぽさは感じられず、Smooth Jazzの枠で語られることが多いようです。(Whitney Houston のI Will Always Love Youのソロを担当したことでも有名のようです)Carltonの90年代のソロ作への参加でその名を知りました。CasinoLights'99でのセッションなどCarltonとの共演も少くありません。
本作もCarlton参加と知り2000年ごろ中古版を購入しました。歌詞(なんと8曲がヴォーカル入りですがどれも佳曲です)と個別のクレジットがインナーの5ページに渡り記載されています。(字が小さく老眼には読みにくいところもCDの弱点ではないでしょうか)
本作、スロウの美しい曲が多く、例えばDavid Sanbornが吹いたら過剰な泣き節にしてしまうかもしれません。Kenny Gだったら軽いソプラノでおしゃれに決めるかもしれません。Whalumさん、飛び抜けた個性はないかもしれませんが、美しいメロディーを素直なサウンドで美しく吹くということでは、何色にも染まれる優秀なセッションプレイヤーなのだと思います。歌物を多く入れていることからも、自分の立ち位置をしっかりわかっているのではないでしょうか?
3と、Stevie Wonderのカバーの6は全体の統一感の面では??でしたが、疲れた時など飲みながらアルバム通して聴くのに最適です。
<ギターの聴きどころ>

Carltonは、4,7,10の3曲に参加し、もう一人のギタリストDwight Sillsとコンビでプレイしています。
4では、ストラトと思われるシングルコイルのトレブリーなサウンドが左から聴こえてきます。Whalumのサックスに寄り添うようなオブリに続いていきます。ソロではロングトーンやチョーキング、ピッキングダイナミクスで表情豊かなプレイが聴けます。
同じく叙情系の7ではアコギによるソロです。ピッキングやフィンガリングのコントロールによる美しいサウンドです。この曲にはDon Porter,Paul Franklinというギタリストも参加しているようですが誰がどのプレイか聞き分けられませんでした。
10もスロウで、やはり美しいソロが聴けます。チョーキング、あるいはチョークダウンの後のロングトーンでビブラートを絶妙にコントロールするフレーズがたまりません。音量までコントロールされているかのように聴こえます。
その他の曲では2,6(スライドソロもあります),8,9,12がBrent Mason、3,5がReggie Young、11がDwight Sillsです。(Reggie Young以外初めて聴きました。)3では、Sonny Landrethがスライドを聴かせてくれます。この曲でのBluesyなソロはReggie Youngと思います。
どの曲でも過剰に出しゃばることのない職人的なプレイを聴くことができ、美メロと共に和みます。


Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡   癒されます      

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