Larry Carlton + SWR Big Band / Lights On (2017)

祝来日公演!ゴージャスでバランスの取れたライブです。

 1. Mellow Out
 2. Milestones
 3. Kid Charlemagne
 4. F'nnnnn
 5. Too Young To Go Steady
 6. My Favorite Things
 7. Room 335
 8. Friday Night Shuffle
 9. The Wells Gone Dry
10. Black Friday








Carltonが来日公演を行なっています。私も最終日Blue Note Tokyoへ行く予定で、とても楽しみです。と言うことで、今予習?をしているところですので、CarltonがSWR Big Bandと共演した2017年の作品です。SWRは、Carltonのマネージャーによるビッグバンド共演企画を実現させるために選ばれた南西ドイツ放送のビッグバンドで、1951年の設立から60年を超える歴史を持つそうです。共演そのものはSWR側から持ちかけられたようで、CarltonとSWRのマネージャーが曲を決め、Magnus Lindgrenら3人がアレンジを担当、前年の6月21日にSWRのTVスタジオで録音されました。(たった1日で!)
私は、この時期忙しさもあって情報弱者だったのですが、家で購読する某新聞夕刊のCD紹介記事で本作を知り(全く知らなかったのでびっくりしました!専門誌ならいざ知らず、新聞記事として取り上げられていることも驚きでした!)、翌日は早々に仕事を切り上げ(投げ出し?)新宿ユニオンのジャズ館に向かいました。1枚だけ置いてありました。2000円弱、曲は自身の曲、クルセ、Steely Dan,スタンダード、知らない曲が入り混じっています。ジャケットにはビッグバンドの真ん中で335を抱えたCarltonが写っています。速攻で購入しました。ビッグバンドとの共演、長いCarltonのギターライフの中でも初の組み合わせと思われ、果たしてどんなサウンドになるのか、期待と不安が7:3ぐらいの気持ちで家路を急ぎました。


<ギターの聴きどころ>

クルセでの1初の来日公演Gap Mangioneでも演っています)、キーボード、ドラム、ベース、左のリズムギターでスタートし、艶やかなCarltonのギターと共にホーンが入ってきます。最初は控えめな返し程度ですが、2コーラス目はテーマもホーンで、主役に対して出過ぎず引き過ぎずのいい感じのアンサンブルです。Carltonのソロは久々にWahが使われています。
Milesの2、音源として残っているCarltonのプレイは初だと思います。しっとりとリード隊からスタートします。Carltonも抑えめのプレイで入りますが、ソロでは澱みなくBapフレーズを奏でます。リバーブさえも抑えたナチュラルサウンドがマッチしています。後半のオクターブによるテーマにはホーンも絡み盛り上がります。
オリジナルは名ソロと名高いSteely Danの3、スロウでの泣きのプレイからスタート、テンポやキーを変えながらドラマティックに進行し、センターポジションと思われるクリスピーなサウンドで自在にプレイします。後半にはあの有名なフレーズがテーマのように登場します。
4 は本作で初登場の自作Jazzチューンです。ドライブを抑えたナチュラルサウンドで、コード、ソロともJazzyに決めます。
Coltraneの5、スタンダードの6では感情を込めて美しいメロディを紡いでいきます。(なお、6はクリスマスアルバムでも取り上げています)
代表曲の7、アレンジは変わっても変わらないよく歌うギターで、ピッキングの強弱や音の切り方のコントロールでよりメロウに聞こえます。

シャッフルの8、ホーン隊のバックがゴージャスにバックアップする中、Bluesyなギターが映えます。

クルセ時代の9、たびたびライブでも取り上げているようで、ここでもFunkyに決めています。

Steely Danのシャッフル10、強目のドライブにWahをかましたロック調のトーンで幕を閉じます

ビックバンドの豪華なサウンド、時にソロとしてフューチャーされつつも、決して出過ぎることなく主役を的確にサポートしています。ゴージャスでバランスの取れたライブで、Carltonの円熟のプレイが楽しめます。個人的には、LukatherやRobben との共演より気に入っています。

とまれ、ライブが楽しみです。









Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
お酒のお供度♡♡♡♡♡

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