Gap Mangione / Suite Lady (1978) – Larry Carlton

ジャケットも内容もギャップがありました。

A1. Mellow Out!
 2. I Don't Know
 3. Shh
 4. You Can't Cry For Help
 

B1. Sister Jo / Time Of The Season (Medley)
 2. King Snake
 3. Suite Lady
 4. We Three (Scherzando)



 
キーボーディストGap Mangioneの'78年作品です。Carltonはギターのみならず、A1,B2の作曲、プロデュース、レコーディング、ミキシングまで担当しています。(録音も自身のスタジオRoomo335です)。バックもCarlton人脈なのでしょうか、Jeff PorcaroやAbe Laborielなどの腕利きが集まっています。
裏ジャケにCarltonの名前を見つけて購入ました。そもそも、ジャケットの裏表、女性の写真が大写しになっていて、このお方がGapさんかと思いましたが、女性のところにある小さな写真に写ってているのがGapです。なぜこんなジャケットにした?奥ゆかしい人なのですかね・・・・プレイの方も強烈な個性があるわけではなく、強力なバック陣の中で霞んでしまうところも・・・(Carltonのギターと、Porcaroとベースのリズムコンビネーションについつい耳が行ってしまいます。サウンドもピアノはともかく、シンセは?という感じでギャップがあります。)
購入したのは、90年代の頭だったと思いますが、CD再販されていない割には比較的安い価格で買うことができました。知名度や人気もイマイチだったのでしょうか?
(珍しい氏名なのでもしやと思いましたが、「Feels So Good」で有名なChuck Mangioneの兄弟のようです。)



<ギターの聴きどころ>

ホーンのみのB4以外、全曲でプレイしています。しかしながら、プロデューサーとしてのトータルコーディネート優先で、自分がフロントに出て弾きまくるようなことはしておりません。
クルセ自身のライブでもプレイしていたA1、テーマはGapのシンセです。中間部もソロというよりはオブリと言った方がいいような抑えたプレイです。(PorcaroとPopwellのリズム隊の方がむしろ暴れてます)でも、ダイナミックスに欠けるチープなシンセサウンドよりもCarltonがテーマを弾いた方が良かったのでは?
続くA2はピアノでテーマを、ソロをエレピで弾きます。BメロやオブリでのCarltonのピッキングニュアンスの活きたドライブサウンドでのプレイも見事です。
ピアノのソロから始まるスロウのA3、中間部からBluesyな展開に転じますが、CarltonもBluesバッキングで盛り上げます。ここはCarltonのソロも聴きたかったところです。こういうプレイ、ついついJoe Sampleと比較してしまいます。
A4のテーマもチープなシンセサウンドで、表現力という点ではサックスのソロに及びません。Carltonはここでもリフなどバッキングに徹しています。
B1では、オーバーダブのイントロから、メカニカルなフレーズとEmotionalなチョーキングフレーズの混じったCarlton節が炸裂します。
ピアノのテーマのバックでも、ハーモニクス奏法を織り込んだプレイに加え、ドライブサウンドのオブリを左右から重ねてきます。
幻想的なムードのあるB2では、Carltonがテーマを担当し、2コーラス目からは左右のハモリで美しいメロディを奏でます。
タイトル曲のB3、荘厳なムードでスタートし、3分ほど経過した後にテンポチェンジしてバンドでの演奏に変わります。ここではCarltonは
歪みのないサウンドでのカッティングです。再びホーンに戻り、B4に引き継いでアルバムが終了します。
ギター的には、B1,B2が本作のハイライトに感じました。
Carltonは、次作の"Dancin' Is Makin' Love"でもギターとプロデュースを担当しています。










Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡     
お酒のお供度♡♡♡♡  

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