Seldon Powell / Messin’ With (1973) – Cornell Dupree

Soul Jazzギター満載です。

A1. Messin'
 2. Alfie
 3. I Want To Be Where You Are
 4. One Night Affair

 
B1. Back Stabbers
 2. Nobody But You
 3. Afro Jazz
 4. Weeping
 


 
Seldon Powellの'73年の作品です。サックス奏者として50年代から活躍し、数枚のリーダー作を残すとともに、サイドメンとしても多くの作品に参加しています。本作はBernard Purdieが主催したEncounterレーベルからのリリースで、プロデュースもPurdie、バックもPurdie人脈の面々が集められています。主にSoullazzの分野で活動した人ですが、サウンドもプレイスタイルもクールで、必要以上に熱くも甘くもなりません。(昨日のGrover Washington Jr.と通ずるところがあります)本作でもバックのコテコテの演奏との微妙な調和が独特の雰囲気を作っています。(スリリングです)
裏ジャケのクレジットにDupreeの名前が書かれており、たまに見かけるもそれなりの値段がついていてなかなか手が出せなかったのですが、'00年代の頭〜中頃にCD化されLPの値段が少し下がったところでGetしました。2500円ぐらいでした。



<ギターの聴きどころ>

見開きの中ジャケには個別曲のクレジットが記載されており、それによるとDupreeはA2, A3, B3, B4の4曲に参加しています。(うちA2以外の3曲は後の盟友Gordon Edwardsと一緒です)
スタンダードのカバーA2では、左からコードの流しです。フロントの甘いサウンドですが、テレキャスらしいはっきりした輪郭も感じられます。合間に入れるグリッサンドや、後半のフリーなリズムでの盛り上げも見事です。
Jackson5のカバーA3では、独特のリズム感でのカッティングでメロウグルーブの一端を担います。
B3でも裏を強調したシンコペーションのあるカッティングです。軽やかですが切れ味の鋭さも感じさせます。ソロはリズムに乗ってフレーズを組み立てており、ダブルチョーキングや強めのピッキングなど力の入ったプレイも聴けます。いつも通り合間にカッティングを入れリズムをコントロールしていますが、この曲では感極まったのか唸り声?も入れています。
ラストのB4はメジャー調の曲ながらそこはかとない哀愁を感じさせる曲です。右からダブルストップのグリッサンドのオブリで曲に表情をつけています。ソロではメジャーペンタ、マイナーペンタをチョーキングをうまく取り入れて使い分け、緩急のあるプレイです。なぜかソロの後半に右からセンターに定位が変わります。
他の曲では、David Barron (A3, A4,)、James C. Boykin (A1, B1, B2)、Lloyd Davis (A1, B1)が、それぞれSoul Jazzっギターをプレイしており、ギターファンにも楽しめる内容になっています。(O'jaysのカバーのB1はDupreeかと思ったのですが違ったようです。)中ジャケのとんがりSuper400を抱えたギタリストのかっこいい写真、David Barronと書かれていますが、不勉強でどんな人なのかわかりませんでした。



Emotional度♡♡♡♡,
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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