Sherry Winston / Love Madness (1989) -Eric Gale

涼しげなフルートと熱いGale節が楽しめます。

 A1. Stride
2. Metro North
3. Anniversary Song
4. Love Madness
5. Love Mission
6. Crazy Ladies


B1. Shall We
2. Hit It Hard
3. That's The Way Of The World
4. Symphonic Rock Suite #2
5. Song For My Father




Sherry Winstonの'89年の作品です。USのフルート奏者で本作が”Do It For Love”に続く2ndになります。前作同様、ほとんどの曲を自作、プロデュースも自身が務め、カバーも交えてレコーディングされています。
デビュー作にGaleが参加していて他の作品を探していたところ、今年の3月にハードオフ町田店の500円均コーナーで発掘しました。アナログ人気でハードオフでも最近はLPの値段が高騰し掘り出し物が減っていますが、このようなメジャーでない盤は値付け担当もスルーしていると思われ、あまり聴かれていなかったのか盤の状態も良好で、この値段で入手できてラッキーでした。

<ギターの聴きどころ>

裏ジャケには個別曲のクレジットがあり、GaleはA2,A3,B1,B3に名前が書かれています。
スロウで始まるA2,イントロのギターがGaleかと思いましたが、Galeほどのクセの強さは感じられず共同プロデューサーでありアレンジャーであるKent SchuylerのGaleオマージュのプレイでしょう。チョッパーベースが主導しアップに転じますがなかなかGaleのサウンドが聴こえてこずヤキモキしていたところ、曲の終盤でディストーションサウンドによるチョーキング&畳み掛けのフレーズが切り込んできました。ヴォリュームペダルを活用したロングトーンやトリルなども交えたいつものGale節ですが歪み強すぎでは?
ミディアムのA3、イントロでドライブを抑えたトーンで粘っこく迫ります。しかしその後はほとんど音が聞こえず、ワンポイントの参加のようです。この曲のピアノソロはPatrice Rushenです。
Jocelyn BrownのソウルフルなヴォーカルをフューチャーしたB1,イントロから特徴的なシングルミュートが聴こえてきます。その後は控えめのバッキングですが、音量も小さいながら曲に味わいを加えています。
EW&Fのカバーで、Stuff時代もライブでカバーしていたり、Richard TeeのLPでもプレイしていたB3、中盤のソロで絞り上げるようなチョーキングとロングトーンを中心に、必要最低限の音数で歌い上げ本領発揮しています。なお、リズムギターの記載がありませんが、ザクザクしたカッティングなのでGaleかとも思いつつ、ややあっさりした感があるのでKent Schuylerでしょうか。この曲もピアノソロはPatrice Rushenです。
その他の曲のギターは前作にも参加しているKent Schuylerです。前出の通りA1,A2,B5でのGaleオマージュのプレイや、曲にマッチしたバッキング、A6でのハードなプレイなど、さまざまなスタイルで器用に弾きこなしています。
連日の猛暑、涼しげなフルートの音色とGaleの熱いプレイを楽しんでください。


Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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