Stuff / Stuff It! (1979) – Eric Gale, Cornell Dupree

B3、B4だけでもメロメロです。

A1. Mighty Love
 2. Dance With Me
 3. Since You've Been Gone (Baby, Baby, Sweet Baby)
 4. Always
 5. Stuff It

B1. Love Having You Around
 2. Rainbows
 3. Gordon's Theme
 4. Talkin' About My Love For You
 5. Do It Again




Stuffの'79年の3rdです(ライブ盤除く)。これまで、Stuff名義での作品を1枚も取り上げておりませんでした。代表作はなんと言っても1stなのでしょうが、私めは全ての作品が好きなので散々迷った結果、B3,B4が決め手となって本作を選びました
プロデュースをSteve Cropperが担当し、ホーンセクションやストリングを導入したPopなソウル仕立になっています。(それでJazzファンやFusionファンの評価があまり高くないのかもしれません)。2枚目に続き、ヴォーカルも聴けます。
中学生の時にFMで聴いて(番組のテーマソングにもなっていました)、高校生になってレンタルレコードで1stを借り、次にもう1枚あった本作を借りました。いっぱしのギターファンを気取って、CarltonやRitenour,Bensonなどを聴き始めていたのですが、GaleとDupreeのギターには、それらを大きく上回るえも言われぬ何かがあり、衝撃を受けたことを覚えています。(過剰なエフェクトは勘弁ですが)
Stuffの他の作品はCD復刻され安くなった後エサ箱から続けて入手しましたが、なぜか本作はCD化されず、レンタルレコード屋のLP処分セールで300円ぐらいで手に入れました。



<ギターの聴きどころ>

右がGale, 左がDupreeです。
SpinnersのA1,ホーン隊のイントロに続き、フランジャー?のエフェクトの強いサウンドでDupreeがテーマを演奏します。ニュアンスが消されて台無しです。Galeのソロはエフェクト薄めで助かりました。フレーズはいつもより軽やかです。
OrleansのA2も、ホーンと共にDupreeがテーマをプレイします。女性コーラスがいい感じです。この曲ではベースソロにまでエフェクトが!これは誰の趣向だったのでしょうか?
ArethaのA3はTeeの美しいピアノに続き、Dupreeの乾いたサウンドでテーマを奏でます。ここはエフェクトなくニュアンスまで聴き取れます。中盤からの二人のカッティング共演もノリノリで、続くGaleのソロも本領発揮でタメとツッコミのオンパレードです。エンディングは二人のソロが交互に聴けて(トレモロピッキングの強引なプレイも)なんと濃くて贅沢な一瞬です。
GaleのヒネリのあるカッティングからスタートするA4は、作曲者のTeeのピアノ、オルガンが主役がメロディを担当します。中盤のGaleのソロ、この曲でも熱く、エンディングに向けても再登場して弾きまくります。
Dupreeの弾むようなプレイのA5,F.IとF.Oの短い曲ですが、この曲こそフルバージョンが聴きたい!
Stevie WonderのB1,またしてもDupreeのエフェクトサウンドから入ります。Galeにバトンを渡したところでやっと曲の良さ、プレイの良さが活きてきたように感じます。Galeのソロも相変わらずのプレイです。
Teeのピアノが活躍するB2、左右のギターのバッキングと合いの手が地味ながら味わい深さを感じます。(特に左のDupree)
そして、(私的には)本作のハイライトのB3です。TeeのエレピがGordon Edwardsの作った美しいメロディを奏で、ストリングスが被ってきます。2分半過ぎにやっと、Galeのタメと泣きのギターが入ってきます。ともすればブツ切れで流れるようなプレイではないのですが、朴訥であるが故の、飾りのない深い美しさを感じ、いつまでも聴いていたい気分になります。初めて聴いた時は本当に衝撃でした。この曲で、うわべだけのテクでギターを弾いてはいけない、聴いてはいけないとギター観が変わりました。(1stのDixieなどもそうです)
続く、B4も渋いです。サッチモ(または本間朋晃)を思わせる太くハスキーなGordon Edwardsの素朴な声と暖かいメロディ、ホーンのかえし、二人のギターのコンビネーション、GaleのBluesyなソロ、B3からの流れ、全てが絶妙です。この2曲だけで幸せです。
余韻を残しつつ、B5で幕を閉じます。Gordon Edwardsの重量感のあるGroove、最高です。
過剰なエフェクトサウンドが自分には残念ですが、曲の良さ、演奏の良さ、ソウルっぽいアレンジなど、1st,2nd同様聞き応えのある作品です。エサ箱でも時々見かけます。是非聴いてみてください。








Emotional度♡♡♡♡ 
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡  B3、B4に尽きます。
酒のお供度♡♡♡♡♡ 

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