The Crusaders / Those Southern Knights(1976) – Larry Carlton

世紀の名作!でも、ずっと同じ場所に留まるのは難しいのですね・・・

A1. Spiral
 2. Keep That Same Old Feeling
 3. My Mama Told Me So
 4. Til The Sun Shines

B1. And Then There Was The Blues
 2. Serenity
 3. Feeling Funky
 

The Crusadersの'76年リリースです。すみません、今更感ありますけど、本当に名盤なもので!なかなかにメンバーの離脱が多く、準メンバーなどの参加で補っていたCrusadersではありますが、本作では、Wayne Henderson(Tb)、Wilton Felder(Ts)、Joe Sample(Key)Stix Hooper(Ds)、Larry Carlton(G)、Robert 'Pops' Popwell(B)の6人が正式メンバーとしてクレジットされており、バンド史上最強の布陣となっています。これまでも、フュージョンやクロスオーバーという言葉がまだ定着する前に、これだけ様々な要素を詰め込んでジャンルに捉われないCrusadersサウンドを作り上げていましたが、本作で一つの頂点に達したように感じます。先の記事に書いたように、各アルバムを割と一気に安価で購入し、連続して聴いたのですが、オーディオ的な迫力もあり、このアルバムを一番よく聴いた気がします。

<ギターの聴きどころ>

Guitarは、Carlton(基本左チャンネル)とArthur Adams(基本右チャンネル)です。
A1のギターがなんともカッコいい!!この頃は、アンプをBoogieに変える前後かと思うのですが、ドライブがかかったロングトーン、リズム陣の完璧なグルーブに乗った流れるようなフレーズがたまりません。文字通り、音の渦に巻き込まれます。
A2は一転して郷愁を誘うミディアムスロウで、ボントロのバックでのヴァイオリン奏法・スライドや複数音によるオブリのセンスが光ります。意味深なタイトルですが、脱退前のWayne Hendersonの心の叫びだったのでしょうか?
A3は、右からギターが聞こえるのですが、サウンド・節回しからCarltonと思います。Galeのバージョンよりはスマートながら、充分Bluesyです。お母ちゃんは「悪い女に捕まるなよ」と息子のJoe Sampleに言ったのでしょうか?(私の勝手な想像です)
A4は、曲もCarlton作で、美メロに情感溢れたプレイで、タイトルと相まって朝焼けを思わせる雰囲気です。某国内のFusion Band の煌びやかなASAYAKEではなく、幻想的な朝です。
B1はタイトル通りBluesyな演奏で、Carltonのルーツの一つにBluesがあることを感じさせる曲です。フュージョンブームでは、ジャズとロックの融合と言われていましたが、BluesやソウルなどBlackミュージックの要素があるものが私は好きです。(弊ブログでご紹介している方々は皆Bluesyです)
二本の菅が美しいスロウのB6でのバッキングプレイも的確です。瞬時に必要な音を必要なタイミングでプレイするセンスはピカイチです。
この後、もう1枚に参加してCarltonは脱退してしまうのですが、ソロと並行してでも、Crusadersを続けて欲しかったという思いがあります。(その後もゲスト参加はしていますが)ずっと同じ場所に止まる、同じ気持ちでいるのは難しいのですね(A2)




Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡あまり聞き流しはできないかもです

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