南佳孝 / New Standard (1992) – 松木恒秀

相変わらず必要以上弾かない松木さんでした。

 1. Losing
 2. Bottom Line
 3. Desert Storm
 4. Prisoner
 5. サヨナラゲーム
 6. ファーベラの冬
 7. Reserved
 8. 地上の虹
 9. 夏の夜明け



南佳孝さんの'92年の作品です。言わずと知れたシンガーソングライターですが、自分は「モンローウォーク」や「スローなブギにしてくれ」などのヒット曲をリアルタイムでラジオなどで聴いていたものの、本作がアルバム単位で聴いた初めての作品になります。
90年台の半ばですが、大学時代の友人が自分の夢に見切りをつけ故郷へ帰ることになり、その際に手持ちのレコードやCDの処分など引越しの手伝いに行ったら、自分が松木さんのファンであることを知っていたのでこのCDを手伝いの謝礼でくれました。その頃はまだ突っ張っていて、「邦楽なんて」(特にJ-POPなどと呼ばれていた軽薄感が嫌でした)などと敬遠していましたが、本作は違いました。電子楽器全盛期に、あえてコンピューターやシンセを使用しないヒューマンな演奏にこだわった作りになっていて、アルバム全体の質の高さや柔らかい曲調だけではない骨太な姿勢があります。南さん自身も3分/Kmで走れる実力があるのにあえてジョグペースで走っているかのような大人の余裕が感じられ、独特のエロティシズムと併せてお気に入りの一人となり、そこから南佳孝さんのLPを集め始めました。(ケチな自分はエサ箱限定で、かつ邦楽CDはパトロールしていないのでこの1枚しか持っていません)
最近も、シティポップスの先駆けの一人として人気が再燃しているようで、LPの値段も上がっています。


<ギターの聴きどころ>

松木さんは、個別曲のクレジットに2,3,4,5,8に参加していると記載されています。(リズム隊は岡沢さんと渡嘉敷さん、ゲタ夫さんと島村さんです)。
Steely Danを思わせるムードを持つ2では、2拍4拍ですら微かに聞こえる程度です。
ブッシュ大統領(父の方)をモチーフにしたと思われる3では、ナチュラルトーンでリズムとホーンとヴォーカルの合間を縫うようにフリーにオブリを入れ、ソロでも音数は多くないながらこれぞ松木節という深いプレイです。
Latin風味の4でもひっそりと右でバッキングしています。マンドリンやバンジョーっぽいアコギのフレーズも松木さんでしょうか?
ミディアムスロウの5では、左に引っ越してオクターブやダブルストップなどのオブリを交えたバッキングです。
Bossa Novaの8では、ガットでのフィンガーピッキングによるコードバッキングです。
もっともっと聴きたいと思うのですが、さすがは松木さん、曲にとって必要だと判断した範囲でのプレイで、決して弾きまくったりはしていません。(90年代以降は特にその傾向が強まっています)
1と9は、直居隆雄さんです。やはり、松木さん同様、必要以上に惹かないプレイでした。(音量も小さい)
本作では弾いてないようですが、南さん自身のギターも渋いです。(時にガットでのバッキング)



Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡    
お酒のお供度♡♡♡♡  

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