吉田美奈子 / Minako II (1975) – 松木恒秀

熱く激しいプレイが聴ける貴重なライブ盤です。

 1. Once You Get Started
 2. 外はみんな
 3. 扉の冬
 4. かびん
 5. ふうらい坊
 6. 明日天気になあれ
 7. 週末
 8. Apple Knocker
 9. Good Morning Heartache
10. The Way We Were)
11. Precious Lord, Take My Hand/You've Got A Friend
12. Ain't No Mountain High Enough
13. Someone To Watch Over Me
14. Apple Knocker




吉田美奈子さんの'76年のライブ盤です。中野サンプラザでの録音で、ポンタさん(Ds)、大仏さん(B)、松木さん、伊藤銀次さん(G)、佐藤博さん、矢野顕子さん(Key)達郎さん、大貫妙子さん、ハイ・ファイ・セット(Cho)など、超豪華なメンバーがバックを務めています。
選曲も自身の曲に加え、Jazz、Soul,Popsのカバーなど多岐にわたっていて、当時はまだ皆様20代だった若き達人たちの演奏に乗って熱唱しています。
吉田さんのLPは、David T.が参加しているということで"愛は思うまま (Let's Do It)"をまず買い、続いて"モノクローム”など松木さん参加の一連の作品をUnionとレコファンで購入しました。(どれもいい値段でした!)本作は手持ちの吉田さんのアルバムでは一番最後に購入した作品で、本当はアナログで欲しかったのですが高くて他が出せず、'04年の再発盤を新品で買いました。しかしインナーはじめ字が小さく、老眼が進行していない当時(まだ30代!)でさえメンバークレジットを読むのに難儀しました。今となってはルーペ無くては読めません。
最近は更に値段が上がってきていますね・・・再発のアナログ盤出たようですが、買う気になれないし、これ以上高騰しないうちにオリジナル盤を買うか迷っています。





<ギターの聴きどころ>

ギターは松木さん(左)と伊藤銀次さん(右)です。役割的には、メインが松木さんでサブが銀次さんです。
ストラトのハーフトーンによるシャープなカッティングで幕を開けます。その後聴き慣れた松木さんのサウンドではありませんが、キレも重みもあるカッティングは紛れもなく松木さんのプレイと思います。しかし、一発目からRufus(Vo:Chaka Khan)のカバーとは驚きです。皆様、歌にも演奏にも自信が溢れていて堂々としています。
続く2~4はデビュー盤”扉の冬”からのナンバーです。銀次さんのベーシックなコードプレイに対し、松木さんはピックアップをフロントに切り替えて、甘めの音でオブリを交えた多彩なバッキングで曲に彩りを添えています。
小坂忠さんで有名な5はでは、再びハーフトーンに切り替えてイントロやユニゾンチョーキングなどのオブリをプレイしています。
はっぴいえんどのカバーの6はFunk仕立てにアレンジされ、細かく音を刻む銀次さんに対し、松木さんはいいタイミングでゴリゴリのプレイを差し込んでいきます。
再びデビュー盤からの7では、銀次さんのトレブリーなサウンドとは対照的に、フロントのメロウなトーンでミュート気味のカッティングです。
佐藤博さん作のJazz-FunKを先取りした8では、DupreeとGaleの影響が感じられるバッキングに加え、やや歪んだサウンドで空間をたっぷり使ったチョーキング主体のソロで盛り上げます。これだけ熱い松木さんのプレイは珍しいです。
9以降(アナログではB面)では、英語曲のカバーが続きます。
Billy Holidayの9ではイントロでオクターブプレイを入れるなどJazzを意識しつつも、ダブルストップなど独自の解釈で音使いです。
Barbra Streisandの10も同様のプレイですが、こちらの方がより後年の松木さんらしいバッキングです。後半に入るオブリも熱を帯びています。
Carole KingとGospelをくっつけた11、エレピのみをバックにした熱唱に達郎さん始めとする豪華なコーラスが入り、続いてリズム隊が入ります。リード、コーラスに絡む後半のBluesyなオブリなど、松木さんの熱いプレイが光ります。
Ashford & SimpsonのMotownのヒット曲12では、日本語の語りからコーラス隊と共に徐々に盛り上がっていきます。松木さんのギターも盛り上がりに合わせて変化し、ダブルストップやハンマリングオン&プリングオフのお得意のフレーズを連発します。
Jazz Standardの13は矢野顕子さんのアコピと佐藤博さんのエレピをバックに歌います。
締めのリプライズの14、松木さんもバッキングとソロが入り混じるDupreeスタイルのプレイで熱いままフェイドアウトしていいきます。(リマスター時にもっと長く収録すればよかったのにと思います)
ストラトによるシャープなカッティング、やや歪みのあるソロやオブリなど、後年の抑制の効いたプレイとは一味ちがう熱い松木さんのプレイが聴ける貴重な1枚です。


 



Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡   
お酒のお供度♡♡♡♡♡ 

Youtubeやサブスクは許可していないようです。レコードやCDなどの形のあるメディアで聴いていただければと思います。

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