アン・ルイス / Pink Pussycat (1979) – 松木恒秀

丸みのあるカッティングと硬くてメロウなソロです。

A1. Dream Boat Annie
 2. Love Magic
 3. Just Another Night
 4. ウォッカ Or ラム
 5. 太陽神 ~恋の女神~

 
B1. Alone In The Dark
 2. バスルーム
 3. シャンプー
 4. Lost In Hollywood
 5. アイム・ア・ロンリー・レディ
 6. Dream Boat Annie (Reprise)
 


 
アン・ルイスさんの'79年の作品です。それまでのアイドル路線から80年代のハードロック歌謡路線に至る過渡期の作品とのことで、達郎さんプロデュース、吉田美奈子さんの楽曲提供、達郎さん人脈のミュージシャンによるバックアップなどで現在ではシティポップの名盤として高く評価されているようです。
私めは、ネット情報から松木さん参加を知り、シングルの”恋のブギウギトレイン”とともに渋谷のレコファンに置いてあったものを'12年に購入しました。1000円ぐらいでした。しかし今では評価とともに値段も上がっているようです。早めに買っておいて良かったです。ただ、ジャケット同様にレコード盤もピンク色に統一されており、カラー盤なのでノイズが目立つのが玉に傷です。

<ギターの聴きどころ>

ハードロック歌謡時代はテレビ出演時にバックバンドのデカパン?さんと言う人がレスポールを弾いていた印象が強いのですが、本作では松木さん、松原正樹さん、椎名和夫さんなどのセッションギタリストや、プロデューサーでもある達郎さん、翌年結婚する桑名さん(桑名さんのバンドのTear Dropsも)がギタリストとして名を連ねています。個別曲のクレジットはないのですが、聴いた限りではA2の左のカッティング(参考にさせていただいたMusic Avenue様のブログにも松木さんではないかと書かれていました)と、B1の左のカッティング、B3のオブリ,ソロが松木さんと思います。
達郎さん作のA2、モロ吉田美奈子さんのB1は丸みのあるサウンドながら、キレの良さとGrooveを感じさせるプレイで、阿川泰子さんの作品(B3聴いてください)でも聴ける松木さんならではのカッティングです。80年代半ば〜90年代のJ-Popの画一的なストラトハーフトーン+コンプ+コーラスのカッティングとは一線を画す個性的なサウンドとプレイです。コンビを成す右は椎名さんでしょうか?
達郎さんの曲で、ご本人もセルフカバー、奥様のマリアさんもカバーしたスロウのB3、コーラスをかけた硬めのサウンド松木さんで、ヴォーカルに絡むフリーなオブリと、タメとツッコミのエモーショナルなソロです。あるいはギターの師匠の松木さんに唆されて達郎さんが弾いてる?かもしれません。
A3の左も怪しいかもです。
その他の曲でのギターでは、A4が桑名さんとTeardrops、A5の左のカッティングが達郎さん、それ以外は椎名さんと松原さんと思われ、ギター面でのヴァリエーションも楽しめます。(この後の作品のようにど歪みサウンドでの重低音のハードロックリフや速弾きソロがないのは個人的には大歓迎です。)相変わらず高値が続き、サブスクにもありませんが見つけたらぜひ聴いてください。




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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