吉田美奈子 / Monsters In Town (1981) – 松木恒秀

松木さんと土方さんのFunyでMellowなコンビネーションです。

 1. Town
 2. Lovin' You
 3. Nights In Her Eyes
 4. Black Eye Lady
 5. Monster Stomp
 6. Knock, Knock
 7. Moment Of Twilight
 8. Back In Town





吉田美奈子さんの'81年の作品です。デビューから8枚目、RCAでは3枚目となり、作詞・作曲、ベーシックなアレンジ(ストリングスとホーンは山下達郎さんと清水靖晃さん)、プロデュースまで自身がこなし、これまで以上に熱のこもったヴォーカル含め、マルチな才能を発揮しています。バックは、前作”Monochrome”のメンバーに加え、土方さんと富樫春生さん、6管のホーンセクションとストリングを加えた編成でシンプルだった前作とは対照的な大所帯です。サウンドもFunk風味が強まり、ジャケットデザインもこれまでとは一変しモノクロームからカラフルに、「静」から「動」へのイメージチェンジが図られているように感じました。(しかしながら、後追いで全ての作品を聴いているので、「ファンクの女王」という当時の呼び名は違和感があります)
本作は、一連の吉田さんの作品を集める中で購入した1枚です。まず、ボロボロのLPを中野の中古屋で1000円ぐらいで買ったのですが、針飛びもあったため買い直しをずっと狙っていたところ高くて断念、約10年後に再再発のCDを買い足しました。(よくあることですが、中古より新品の方が安いとは!)



<ギターの聴きどころ>

ギターは松木さんと土方さんです。
A1、2本のギターが分厚いホーンと共にタイトなリズムにウネリを加えています。初めてきいた当時は、松木さんはメロウでタメの聴いた「弾かない」プレイをするギタリストのイメージが強かったので、左のメインのカッティングは土方さん、右の控えめながら味のあるプレイが松木さんと思っていましたが(ライブの"In Motion"でも土方さんがプレイしています)、その後松木さんのプレイを色々聴いていくうちに、左もいつものサウンドとは違うものの、キレも重みもある松木さんのカッティングでは?と思い始めました。ディストーション+アーミングのプレイを除き、左右とも松木さんなのでは?
ムーディーなA2,松木さんが左のミュートリフ、土方さんが左のダブルストップのリフです。松木バッキングも合うと思いましたが、ホーンも入っているのでぶつかるのを避けたのでしょうか?
小曲のA3を挟んで、再びムーディーなスロウのA4では、お待ちかねの松木バッキングです。2拍4拍の刻みだけでそれとわかるプレイは流石です。ソロは清水さんのサックスに任せています。
ゆったりとしたFunkのB1,右の土方さんがシャープなサウンドによるRay Parker Jr.的なキレのあるプレイであるのに対し、左の松木さんはフロントピックアップのソフトなサウンドで伸ばすところと切るところを組み合わせて、絶妙なコンビネーションになっています。
B2もスロウFunkで、岡沢さんの黒っぽいヴォーカルがフューチャーされています(上手い!ベースもウネっています。)。松木さんのバッキングはDupree風、ソロはGale風です。
哀愁漂うB3,ここではA2とが役の組み合わせで、右が土方さんのミュートリフ、左が松木さんのオクターブリフです。二人とも少ない音数であるにも関わらず、存在感あるプレイです。
ということで、A1は未だ確証が持てていませんが、左が松木さん、右が土方さんです。(土方さんはRock調のプレイも得意としていますが本作ではA1に少し顔を覗かせる程度で、他ではバッキングに徹しています)
このメンツによる2年後のライブ"In Motion"も併せて聴いてください。



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
お酒のお供度♡♡♡♡

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