Eddie Harris & Les McCann / Second Movement (1971) – Cornell Dupree
Dupreeならではのバッキングが満喫できます。
1. Shorty Rides Again 2. Universal Prisoner 3. Carry On Brother 4. Set Us Free 5. Samia Eddie HarrisとLes McCannの双頭ユニットによる'71年の作品です。'69年の”Swiss Movement”の続編とも言える作品で、Arif Mardinがプロデュース、PurdieやJerry JemmottなどJazzfunkの名手を集めてレコーディングされ、Atlanticからのリリースです。 本作も”コテコテデラックス”でDupree参加を知りました。折からのSouljazzブームで人気が出たのか、あまり見かけることはなく、たまに見かけてもいいお値段でした。しばらく様子見が続きましたが、前年の”Come On Down!”同様、JAZZ BESTコレクション 1000 でCD復刻され、英世1枚で購入することができました。焦って何倍もの値段で買わなくてよかった!果報は寝て待てということでしょうか?(寝てませんでしたが)。但し、このいかつい顔の迫力あるジャケットはLPサイズでも欲しい!
<ギターの聴きどころ>
クレジットによると、ドラムやベースは曲によって分担していますが、ギターはDupree一人です。期待が高まります。 PurdieとJemottのGrooveがかっこいい1(Purdieの決めのフレーズの「ダチーチーチ」が随所で聴けます),Dupreeも左チャンネルにキレのいいカッティングで参加し疾走感を加えています。よく聴くとカッティングとブラッシングの箇所が微妙に変化しています。後半ではコードのグリッサンドを入れてよりスピード感を演出しています。 Bossa調の2,右に引っ越して、ドスの効いたLes McCannのヴォーカルのバックでひっそりとコードを打ちます。後半ではオクターブで小刻みなカッティングに切り替え、盛り上げます。 3も歌物です。いつもよりトレブリーなサウンドで低音弦と高音弦を組み合わせたカッティングでリズムを主導します。後半の盛り上がりに合わせて、チョーキング&ちりめんビブラートなどのオブリを組み入れ、フリーなバッキングに移行します。Cissy Houstonを含むコーラスも一体となって激しさを増し、メンバー全員がトランス状態に入ったかのようです。 McCannのRhodesがメロウな4,前半では鳴りを潜めていますが、中盤からカッティング、リフ、オブリと曲調に合わせたバッキングで参戦し、曲に表情をつけています。リズムのノリもフレーズの選び方も絶妙です。 5もメロウ路線で、控えめながら巧みなコードプレイで彩りを添えています。 どの曲もライブで聴いたら大迫力なのではないでしょうか? 個性の強い二人のバックに徹していてソロ等はありませんが、独特のノリやフレーズの組立てなど、Dupreeならではのバッキングが満喫できます。結構数が出たのか、格安な中古CDも出回っていますのでぜひ聴いてください。
Emotional度 | ♡♡♡♡♡ 3はやばい! |
Bluesy度 | ♡♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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