Guitar Work Shop Vol. 2 Live (1978) – 大村憲司, 森園勝敏,秋山一将,山岸潤史 (1978)

ライブならではの臨場感です。大村さんが熱い!

A1. Rhythm Road (大村憲司)
 2. Glass Dolphins (森園勝敏)
 3. Red Baron (秋山一将)
 

B1. Corkscrew (山岸潤史)
 2. Another Star (大村憲司,秋山一将,森園勝敏,山岸 潤史)



 
Guitar Work Shopの第二弾、大村憲司さん、秋山一将さん、森園勝敏さんによる'78年の作品で、六ピでの2日に渡るライブから収録されています。六ピの開店が前年'77年の8月、CarltonやRitenourの来日公演によって瞬く間にクロスオーバーの聖地として盛り上がりを見せていた時期のようです。Vol.1はスタジオ盤で、楽曲の完成度に主眼を置いた作りのように感じますが、本作ではバックも含め錚々たるメンバー、演奏技術や音楽性の高さはもちろんですが、ライブならではの熱さと緊張感に満ちています。
高校生の時にVol1を中古で買い、続編があることは音楽雑誌で知ったのですが、いかんせん東北の田舎町では手に入らず、上京1年後ぐらいに中古盤を発見し、3000円ぐらいだったのですが、購入しました。しかし、当時は、BluesやSoulに興味が寄ってしまっていたので、ドライブサウンド中心のギタープレイがトゥーマッチな気がし、ギターだけではなく各パートのソロなども冗長に思い、Stevie WonderのB2ですらRockっぽいと感じて、あまりターンテーブルに乗ることはありませんでした。大学を卒業して、ジャンルへのこだわりが徐々に薄れ始めた頃、ふと思い出して聴いてみたら購入当時とは全く違った印象を受け、遅ればせながらめでたく愛聴することとなりました。


<ギターの聴きどころ>

一発目の大村さん、ヴァイオリン奏法でしっとり入ります。サウンドそのものはBoogieのヴォリュームを相当上げていると思われ、強力なドライブサウンドですが、ヴォリュームコントロールとピッキングの強弱により、音が潰れることなく見事に表情をつけています。後半のソロはワウまで駆使し、いつになく激しいプレイです。(ポンタさんのドラムも!)
続く森園さん、ストラトとツインリバーブの美しいナチュラルトーンで神秘的な曲をメロウに歌い上げます。四人囃子でのイメージが強かったのでちょっと意外でした。
A面ラストの秋山さんは、ハネるビートに乗せたヒネリを効かせたフレーズで独特の雰囲気を作っています。
B面は山岸さんが演奏前にネタをかましたのか、聴衆の笑い声からスタートします。疾走感のあるビートにテーマが乗りますが、すぐにタメもツッコミも速弾きも取りまゼた休符のあまりない豪快なプレイに移っていきます。キメ、ドラム、エレピ、シンセのソロに続いて山岸さんのロングソロに突入します。1回目のソロはまだ多少抑制していますが、パーカッションソロを挟んだ2回目のソロはワウも噛ませてここぞとばかり吠えまくるようなプレイです。(エンディングが抑えめなのが意外でした)
ラストはお待ちかねの四人による共演です、右寄りセンターのよく歌うテーマは大村さん、→ 右のソロは山岸さん、→ 左寄りセンターのヒネリのあるJazzyなソロが秋山さん → リバーブの効いた熱く歌う大村さんのソロ ⇨ 速弾きとオーバーチョーキングの山岸さんのソロ → 若干ドライブを強めつつ、アウトフレーズも交えた秋山さんのソロ → これまでカッティングなどバッキング(ところどころWah Wah Watsonっぽいです)に回っていた森園さんのソロ という順番と思われ、(違ったらすみません)各人の個性が現れたプレイです。個人的には大村さんの熱く、しかし抑制の効いたよく歌うソロに軍配を上げたいと思います。335とBoogieという同じ組合わせのせいかもしれませんが、同時期のCarltonのプレイと通ずるものを感じました。
裏ジャケとインナーには愛機と共に写真が乗っています。三人が当時大流行のGibsonのセミアコとBoogieの組み合わせなのに対しストラトとツインリバーブで我が道を行く森園さんも素敵です。
この記事を書くのに調べたら、アウトテイクどころか、両日のコンプリート盤CDが一時期出ていたのですね・・・・探しますが目ん玉飛びでないでしょうか?






Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡     
お酒のお供度♡♡♡♡ 

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