Mike Post / Television Theme Songs (1982) – Larry Carlton

あたかもソロ作のようなフューチャー度です。

A1. Theme From Hill Street Blues
 2. Theme From The Greatest American Hero (Believe It Or Not)
 3. Theme From White Shadow
 

B1. Theme From Magnum P.I.
 2. School's Out (From Richie Brockelman Private Eye)
 3. Theme From The Rockford Files



アメリカの作曲家、Mike Postの'82年の作品です。テレビドラマのテーマソング作曲の第一人者とのことで、本作もタイトル通り、人気テレビドラマの自身のペンによるテーマソングを集めたもののようです。私自身は、アメリカのTVドラマを見ないのでこのレコードを買うまで、この方のことは全く知りませんでした。90年半ばごろ、確か渋谷のレコファンだったと思いますが、300円均一(500円だったかも?)のエサ箱を漁っていたところ、奇妙なジャケットながら、下の方にLarry Carltonの名前を発見し、ダメもとで買ってみたら大当たりでした。テレビの主題歌としての価値は分かりませんが、Carlton参加の質の高いFusion/AORとして
愛重しています。ただし、TV主題歌ということもあり、どの曲も3分程度の短さで、両面で20分程度しかありません。その後流行った12インチシングルのはしりだったのでしょうか?6曲しかないので、1曲が長尺なのかと思いましたが、肩透かしでした。
他のメンバーもジャケットの下部に書かれています。(CarltonのLive In Japanにも参加しているNeil Stubenhausしか知りませんでした。)

<ギターの聴きどころ>

ギターはCarltonとDan Fergusonです。
爽やかなピアノから始まるA1からCarlton大活躍です。チョーキング、ロングトーン多用のドライブサウンド、続いてのストラトのハーフトーンであろうピッキングコントロールによる抑揚のあるプレイ、冒頭から本作のハイライトを迎えます。
続く2は歌物で、ツインギターでのハモリのソロも、流れるようなフレージングからCarltonと思います。
FunkyなA3は、主役のサックスの後ろでバッキングが左右から聴けます。ユニゾンチョーキングとコードチェンジに柔軟に対応するソロはやはりCarltonと思います。(Steely DanでのKid Charlemagneを思わせます)
Rockっぽいのリフから入るB1のやや歪みが強いサウンドでのプレイもCarltonと思います。(70年代後半〜80年代頭は、アンプがBoogieということもあって、ソロ、セッションそれぞれで結構なドライブサウンドでプレイしていました。)
オールディズ調のB2でも左右から少し歪んだバッキングが聴こえますが二人でのプレイでしょうか?
B3もドライブサウンドが左右、そしてセンターから聴こえます。左がハンバッキングのフロント、左がストラトのハーフトーン、センターがトレブリーなサウンドですが、ロングトーンやチョーキングの多用からやはりCarltonでしょうか。
Dan FergursonはBarbra StreisandのLPでアコギを弾いていた、Steve Cropperのソロアルバムに参加していたくらいの認識しかなく、本作でもどのプレイが彼のものなのかわかりませんでした。あるいはCarltonっぽいフレーズを弾いていた?
本作、その後、店先で見かけたことはありません。最近、Apple MusicやAmazon Musicなど、配信でも聴けるようですのでファンの方は是非聴いてみてください。

Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡  
酒のお供度♡♡♡ 

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