Nina Simone / Nina Simone Sings The Blues (1967) -Eric Gale

ワイルドなヴォーカルとギターです。

 1. Do I Move You
 2. Day And Night
 3. In The Dark
 4. Real Real
 5. My Man's Gone Now
 6. Backlash Blues
 7. I Want A Little Sugar In My Bowl
 8. Buck
 9. Since I Fell For You
10. The House Of The Rising Sun
11. Blues For Mama
12. Do I Move You [Second Version]
13. Whatever I Am (You Made Me)

 


 
Nina Simoneの'67年の作品です。'50年代後半から活躍し、多くのレコードをリリースしたNina Simoneですが、本作はRCA移籍後の1枚目で、タイトル通りBluesを中心に収録されています。1曲めなど、ガヤが聴こえるので小さな箱でのライブ録音かと思ったら、N.Y.のRCAスタジオで録音されているようです。バックメンバーが感極まって喚声を発してしまったのでしょうか?
本作は、90年の半ば頃、裏ジャケチェックをしているときにたまたま本作を手にし、Galeの名前を見つけましたが、いいお値段なので見送ってしまいました。それまではSimoneの曲は、怪しげなオムニバスCD(1,000円ぐらいで叩き売りされていたJazz名曲と称された3枚組)に収録されていた「Black Coffee」と「I Put a Spell on You」を聴いたぐらいだったので、5000円以上払う決心がつきませんでした。世紀が変わってしばらくしたときに、新宿ユニオンのCD安棚にケース割れの本作が置いてあり、めでたく手に入れることができました。CDのみのボートラ2曲入っていてお得でした。しかし、この目力の強いジャケットはLPサイズで欲しいところではあります。

<ギターの聴きどころ>

裏ジャケには、Rudolph StevensonとGaleがクレジットされています。個別曲のクレジットはありません。早速聴きます。
アルバムタイトルに違わぬBluesナンバーで、ブルーズハープと共に力のこもったギターが聴こえます。Johnny Guitar Watsonかと思うほどの強いピッキングに箱なりを感じます。
2では軽めのリフにカッティングの合間に、やはり力強いオブリが入ります。
スロウの3では、トーンを絞ったのかくぐもったサウンドですがプレイのエグさは変わりません。
4では右に移り、Jimmy Reed的な雰囲気のギターです。
哀愁漂うスロウの5,単音での抑えたバッキングが逆に主役のヴォーカルを引き立てています。
シャッフルの6では、チョーキングとビブラートを多用し、タメとツッコミの力の入ったプレイです。
「Trouble In Mind」進行(「嫌んなった」進行)の7では、Jazzyな刻みです。
スタンダードの8,刻みが主ですが、ところどころで、ブルーズハープ、ピアノと三つ巴をなす抑揚8のあるオブリを入れています。ハコの音です。
10では再び右に移り、コードの刻みの合間に力強いピッキングの合いの手が入ります。
ボートラの11、ここでも9th主体のバッキングとパキパキの合いの手の組み合わせです。ギターにレズリースピーカー噛ませてるでしょうか?
Funk Bluesの13、単音リフでスタート、後半はコードとオブリを交えたフリーなプレイです。
同じBluesをタイトルに持つ’65年の”Pastel Blues”(ギターは本作にも名を連ねるRudolph Stevenson)より曲調もヴォーカルもギターもはるかにワイルドです。ということは、本作での激しいギターはGaleがプレイしているということでしょうか?
(Rudolph Stevensonの他の盤でのプレイをあまり聞いていないのでなんとも言えませんが)
6は明らかにGaleと思いますが、1,2,3,8,10,11,13もGale?



Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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