Patti LaBelle / Winner In You (1986) – David T. Walker
幸せ度の高いDavid Tのサウンドです。
A1. Oh, People 2. On My Own 3. Something Special (Is Gonna Happen Tonight) 4. Kiss Away The Pain 5. Twisted B1. You're Mine Tonight 2. Finally We're Back Together 3. Beat My Heart Like A Drum 4. Sleep With Me Tonight 5. There's A Winner In You Patti LaBelleの'86年の作品です。Labelle解散後、ソロシンガーとしての道を歩み、1年に1枚のペースでアルバムをリリースし、本作は8枚目となります。奇抜なステージングや極めて個性的な唱法のせいかなかなか評価されず、セールス的にも低迷していましたが、シングル"New Attitude"のヒットやBooby Womackとのデュエットで俄かに人気が上がり、MCA移籍後の本作はプラチナディスクに輝く大ブレイクとなりました。曲によってライティング&プロデュースチームやバックミュージシャンを変えサウンドの傾向も様々であるにも関わらず、Pattiの濃すぎるヴォーカルによりアルバムとしての統一感を感じました。 A2がヒットしている時期は受験生だったのでリアルタイムではテレビなどでプロモビデオが流れていたのをなんとなく見ていた程度でしたが、3年ほど経ってDavid T.の参加を知り、中古盤を1000円ぐらいで購入しました。
<ギターの聴きどころ>
A1の電ドラとPaul Jackson Jr.のチャリーンリズムギターに抱いていたイメージと違和感を感じたものの、A2に進むと、曲の良さと二人の熱唱で朧げだった曲の記憶が鮮明に甦り嬉しくなりました。とはいえ、なかなかDaVid T.のギターが聴こえないと思い、インナーのクレジットを見るとA4とB2に名前がありました。レコードなので途中で飛ばすこともできずに、あまり好みでないA3が終わるのを待つとムーディーなスロウが始まり、期待が高まります。George Howardの薄味なサックスに続いて濃口のヴォーカルが入ると、右から小音量ながらまろやかなギターが聴こえてきました。その後も単音中心の控えめなオブリですが、大きな存在感を発揮し曲をよりメロウなものしています。 Charles Fearingのリズムギターが印象的なA5が終わり、レコードをひっくり返してB2を待ちます。 嬉しいことにこれもスロウ、薄口ではないDavid I(初めて聞く名前ですが、Wilton Felderっぽさを感じました)のサックスに続き、右からメロウなオブリが聴こえてきました。表記もLead Guitarだけあって、ダブルストップやテロリロフレーズなどの得意技を繰り出してきて、主役を支えつつ、曲をリードする甘さで、幸せ度が高まります。左はLeo Nocentelliと書かれていますが、N.O.ならではの持ち味が発揮できていないのでは? その他の曲ではMichael LandauやDan Huffなどの当時引っ張りだこのセッションギタリストが参加し、Pattiのヴォーカルとともにギター面でも楽しめる1枚です。ぜひ聴いてみてください。
Emotional度 | ♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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