Lurrie Bell – The Blues Caravan Live At Pit Inn (1983) – 小出斉

たくさんのBluesを教わりました。ありがとうございました。

A1. I’ll Be Your 44
 2. Honest I Do
 3. I’ve Got To Leave Chi-Town
 4. Everyday I Have The Blues
 5. I Cant Shake This Feeling

 
B1. Just A Little Bit
 2. Everybody Knows About My Good-Thing
 3. Mystery Train
 4. Take Me To The River

 


小出斉さんの訃報をネットで知りました。 Blues関連のライターとして「ブルースCDガイド・ブック」はじめ多くの書籍を執筆、日本におけるBluesの伝道師的な役割も果たして来られました。(自分もそれこそ穴が開くほど読み込み、多くのレコードやCDを知ることができました)日本を代表するBlues BandのBlue HeavenやRoller Coasterなどでのシンガー/ギタリストとしての活動を並行して行なっており、学生の頃からJirokichiでRoller Coasterのライブに通いました。テレキャスを抱えてハイトーン気味のヴォーカルでマニアックな曲を取り上げていたのが今でも鮮明に記憶に残っています。享年66歳、早すぎる死を悼み謹んでご冥福をお祈りします。
小出さんの功績に感謝し、Lurrie Bell来日時にバックを務められた'83年のライブ盤を紹介させてください。
Lurrie Bellは、Bluesharpの大御所の一人であるCarry Bellのお子さんで、この時23歳と言う若さ、次世代を担うBluesmanとして期待されていた人で、切れ味の鋭さと粘りを併せ持つ激情の指弾きギターとコクのあるヴォーカルが魅力です。本作が初のソロアルバムで、Blues Caravanの主役として単独来日、小堀さん、松本さんなど日本勢をバックに六ピでの熱いライブが収められています(詳細はインナーの高地さんの解説を参照してください)
本作も、高校生の時にPhillip Walkerに続いて数は少ないながらBluesを扱っていた(P-VineやVividも)地元のレコード店で新品を購入しました。主役のロッカー並みのギターの低さに驚きましたが、中身は苦手なBlues Rockではなく、安心しました。



<ギターの聴きどころ>

まずA1に衝撃を受けました(JBのGonna Have A Funky Good Timeよりこっちを先に聴いてしまいました!)カバーのA2やA4,B1もそれぞれJimmy ReedやB.B,Westroadで聴いていましたが、他の曲も含め緊張感あふれるギターとヴォーカル、よりDeepに感じいけない世界に足を踏み入れてしまったような気がしてドキドキしました。
初めのうちは主役のワイルドなギターばかりに耳を奪われていたのですが、その後、色々とBluesのレコードを聴き込むにつれ、小出さんの燻し銀のような的確なバッキングの素晴らしさがわかってきました。Bluesギターを弾く人には共感してもらえるかと思うのですが、バッキングやリフをリズムが乱れずにBluesの独特のノリや味わいを保ちながらプレイし続けるのは至難の技で、酒なんぞ飲んでしまったら長丁場はまず乗り切れません。飲んでも勢いに任せて弾けるソロより遥かに難しいのでは?コードやリフを巧みに組み合わせた小出さんのバッキング、なんという味わい深さ!
裏ジャケのバンドの写真からするとギターは335でしょうか?
なかなか見かけることはありませんが、Youtubeにも上げましたのでぜひ聴いてください。
95年にはバッキングの神様であるRobert Jr.Lockwoodの厳しい鑑識眼に適いなんとLockwoodのバンドのバックに抜擢され、こちらもCDで音源が残っています。
Roller Coasterのライブの時は、結構吾妻さんが後半ベロベロになっていたのに対し、小出さんは飲んでも冷静だったような印象があります。酒の国新潟のご出身、酒豪でもあったのでしょうか?
小出さんのおかげでたくさんの素晴らしいBluesを知ることができました。(2度と戻れない悪の道に引き摺り込まれました!)今頃は天国で妹尾さんやLockwoodとジャムっているのでしょうか。どうぞ天国でもBluesの素晴らしさを広めてください。本当にありがとうございました。




Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

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