Rosie / Last Dance (1977) – Cornell Dupree
お洒落な春のサウンドとイナたいDupreeのベストマッチ!(ミスマッチではありません)
A1. The Words Don't Matter 2. Back On The Street Again 3. Out Of Pawn 4. There's A Song In It Somewhere 5. Last Dance Of Summer B1. The Angel In Me 2. Missin' 3. Mississippi Baby 4. Dancin' On Rivers 5. Run That Movie Back 6. I See Home Rosieの'77年の作品です。David Lasleyを核としたユニットのようですが、裏ジャケにDupreeの名前を発見して購入するまで存在すら知りませんでした。初めて聞いた時は、右と真ん中の女性が歌っているのかと思ったら、David Lasleyがファルセットでメインのようです。ユニオンのBlues&Soul館のエサ箱に入っていたので、Black系かと思いきやDavid Lasleyは白人だそうです。まあそんなことは関係なく、出てくる音は70年台の甘く暖かいサウンドで、この季節に聴くのにぴったりです。(後で知ったのですがAnita Bakerの名スロウYou Bring Me Joyを作ったのもこの人で、ライターとしてもBozのJoJoなど数々の名作を残しています)バックミュージシャンは、なぜかDr Johnが入っていたりもしますが、N.Y.のスタジオミュージシャンのようです。ボロい輸入盤のLPを買いましたが、CDは再復刻の前はそれなりの値段がしていたようですね。
<ギターの聴きどころ>
Sweetな6連系のスロウから始まります。このお洒落な音楽に、Dupreeの癖の強いギターが合うのかと思いましたが、2拍4拍のカッティングに重ねて、左からいつもの渋いオブリが入ってきます。これもGale同様、うまくハマっているところが音楽の不思議なところです。 A2、A3もスロウですが、さらにノッて来たDupreeが左右から硬質なサウンドでカッティング、スライド多用のダブルストップ、ハーモナイズドチョーキング、ヴァイオリン奏法などお得意のイナたいオブリとバッキングを重ねてきます。自由に弾いていいよ、と言われたんでしょうね。 A4は女性ヴォーカルです。短いながらソロが入ります。 A5では哀感のある曲調に転じます。控えめなバッキングかと思いきや、曲の後半、小刻みにオブリを挟みます。 B1はDavid Spinozzaも参加しているようですが、右のアコギでしょうか? 左はコードのヴァイオリン奏法にフェイザーまで繰り出して独特のタイム感です。 B2は、オールディーズ調です。センターのギター(ソロも)は別人と思います。アルバムの中で浮いてる気がします。なぜ入れたんでしょう? B3もBessie Smithを思わせるBluesでやはりアルバムの中で異色です。(嫌いではありません)。Dr.Johnのピアノもちろんいいのですが、こういう曲でこそDupree節が生きるのでは? B5のギターはJeff Minorovです。味もテクもあるギターなのですがDupreeと比べると物足りません。(これが普通なんでしょうけど。) B6のスロウもイントロのダブルストップ、歌が入ってからのオブリも味わい深いプレイです。ドライブサウンドのソロはSpinozzaですが、Dupreeも似たフレーズを突っ込んでレスポンスしていて聴きごたえあります。 この曲、Donna WashingtonもGoing For The Glowでカバーしていました。(残念ながらDavid T.ではありませんがやはり渋いギターソロ付きです。) 多分、Dupreeが参加していなかったら買うこともなかったアルバムかもしれませんが、春になると聴きたくなるお気に入りの1枚です。
Emotional度 | ♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡♡ Dupree とDr. johnがBlues濃度を上げています |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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