Sonny Rollins / The Way I Feel (1976) - Lee Ritenour

Ritenourのクセのない多才なプレイが心地よく聴けます。

A1. Island Lady
2. Asfrantation Woogie
3. Love Reborn
4. Happy Feel


B1. Shout It Out
2. The Way I Feel About You
3. Charm Baby





Sonny Rollinsの'76年の作品です。言わずと知れたJazzサックスの巨匠で、20代半ばのリーダー作以降、非常に多くのアルバムをリリースしていますが、本作は当時新進気鋭のRitenourやPatrice Rushen(二人ともまだ20代前半でした)を含めたセッションミュージシャンを集めたFusion寄りの作品です。A1,A2,A4,B3などBGMとしても使えそうなポップな曲が多く、ヴァラエティに富んだ7曲です。しかし、Rollinsの豪快で乾いたサウンドは、曲調に関係なく強烈な個性を放っており、ハイレベルなバックの演奏に乗って、テナージャイアンツとして我が道を進んでおります。
コアなJazzファンの方からはお叱りを受けそうですが、本作は私めが始めて買ったRollinsのLPで、理由もユニオンの安箱を漁っている時に先の二人の名前が載っていて、値段も300円だったからたから、というものです。'90年代の半ばのことでした。Rollinsの作品としては評価されることも話題になることも少ない不人気な作品のようながら、私にとってはRollinsを聴くきっかけとなった大事な1枚です。

<ギターの聴きどころ>

ギターはRitenourです。本作前後の作品では増尾好秋さんを重用してきたRollins、本作のようなポップ色のあるヴァラエティに富んだ作品では、なんでも卒なくこなすRitenourが適役だったのでしょうか?(増尾さんもこの後立て続けにFusionアルバムをリリースし、ヴァーサタイルなタイプだと思うのですが、レコード会社としては、Fusion界のプリンスとして華々しくデビューしたRitenour人気に便乗したい下心があったのでしょうか?
閑話休題、そのRitenourのギター、バッキング、オブリ、ソロ、どれも曲のイメージを損ねることなく、平均点以上のスマートなプレイです。一方で、このブログに登場するような他のギタリストのような強烈な個性は感じられません。
例えば、A1のロングソロ、後半はRollinsに煽られたのか、Ritenourにしては弾けたプレイですが、優等生の枠を越えられていない気がします。これがGaleあるいはDupreeだったら、タメやツッコミを盛り込んで、多少ぎこちなく聴こえたとしても1テイクで自分の色を出し切ると思います。スロウのA3、B2では、ヴァイオリン奏法やダブルストップの音使いなどCarltonっぽく聴こえるところが多々あります。B3のダブルストップも(インタビューでは影響を受けたことは一切ないと言い切っていますが)。
FunkyなB1でのエフェクティブなサウンドはWah Wah WatsonとRPJの影響でしょうか?
多くの先達の美味しいところを吸収、消化、アクを取り除いてスタイルを作り上げていったのだと思います。
こう書くと否定的に感じられるかもしれませんが、クセの強くないサウンドやスタイルが、本作ではRollin御大のプレイとぶつかることなくマッチし、さりげない心地よさを演出していて、それはそれでアリのような気がします。(ほんの数年前は優等生的な感じがしてつまらなさしか感じなかったのですが、自分の好みも若干変化しつつあるのかもしれません)
しかし、この頃のRitenour,容姿端麗もプレイも端麗と評されていましたが、本人はどう感じていたのでしょうか?先日の来日時のネットや雑誌を見た限りでは、はすっかり老成した容姿に変わっていて驚きました。




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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