Peggy Lee – Let’s Love (1974) – David T. Walker,Lee Ritenour

David T.は2曲だけの参加ながらFunky,Mellow対極のプレイが聴けます。

A1. Let's Love
2. He Is The One
3. Easy Evil
4. Don't Let Be Lonely Tonight
5. Always

B1. You Make Me Feel Brand New
2. Sweet Lov'liness
3. The Heart Is A Lonely Hunter
4. Sweet Talk
5. Sometimes
6. Let's Love (Reprise)




Peggy Leeの'74年の作品です。言わずと知れたアメリカのJazz,Popシンガーで、'40年代から活躍しており非常に数多くのレコードを残しています。本作はその中でPaul McCartney作のA1をタイトルとした作品で、Paul作のA1,B6を除き本人がプロデュース、Dave Grusinがアレンジを務め、西海岸の豪華なメンバーを集めてレコーディングされています。
Peggy Leeにのことは、本作を聴く前は「Black Coffee」を歌った人、くらいの認識しかありませんでしたが、雑誌やネット情報でDavid T.の参加を知り探し始めました。新宿UnionのJazz Vocalのコーナーでは常に見つけることができず、下北の100円レコードセール(オールジャンル、床に直置きのやつです)から日本盤の中古を発掘、帯はありませんが破格の値段で購入できてラッキーでした。

<ギターの聴きどころ>

裏ジャケのクレジットによるとギターはDavid T.の他にDan Ferguson, Dennis Budimir, Lee Ritenourの名前が書かれています。個別曲のクレジットはありません。1枚通して聴いたところ、David T.はA3とB1に参加していました。
Carltonもカバーした(Marlena Shaw,弘田三枝子さんも)A3,左がDavid T.で、リズムの取り方、ピッキング、サウンド、どれをとってもFunkyです。右から聞こえるWahサウンドよりWah的な効果を感じます。 Carole Kingの”Fantasy”でも同様のサウンドとプレイが聴けました。
B1では対極です。やや硬めのサウンドながらお得意のダブルストップのグリッサンドからごく弱いピッキングでの焦らすようなシングルノートでムードを盛り上げます。常にヴォーカルに寄り添うようにオブリを差し入れています。タイミング、ピッキング、フィンガリング、サウンドともMellowです。ソロを左(Dennis Budmir?Ritenour?)に譲ってしまうところもすごい!バッキング職人の矜持なのでしょうか?2曲だけの参加ですが対照的なプレイでOne & Onlyの魅力を発揮しています。
他の曲でも、A2、B3での右のキレのいいカッティング交えたプレイ(Ritenour?)、大好きなA4での右のタメのプレイ(Dennis Budmir?Carltonに 弾いてもらいたい!) 、A5でのアタックの強いプレイ(ここでは左ですがこれもRPの影響を受けたRitenourっぽいプレイとサウンドです)など、ギター好きにとっても興味深いプレイが多々あります。
今の季節にぴったりのアルバム、ぜひ聴いてください。



Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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