The Crusaders – Standing Tall (1981) – David T. Walker, Larry Carlton

David T.とCarltonはどこ??

A1. Standing Tall
 2. I'm So Glad I'm Standing Here Today
 3. Sunshine In Your Eyes

 
B1. This Old World's Too Funky For Me
 2. Luchenbach, Texas (Back To The Basics Of Love)
 3. Longest Night
 4. Reprise: I'm So Glad I'm Standing Here Today (Instrumental)

 


 
The Crusadersの'81年の作品です。前々作の”Street Life”でRandy Crawfordを、前作の”Rhapsody And Blues”でBill Withersをゲストヴォーカルとしてフューチャーし、オシャレ感も散りばめた歌ものにより新たなクルセファンを拡大したと思われますが、本作ではなんとJoe Cockerが歌っています。まだ翌年の「愛と青春の旅立ち」のヒット前で、意外な起用と言われたようですが、元々無骨なTexas Funkからスタートしたクルセとの相性はバッチリです(陳腐なシンセやうるさ過ぎるスラップが残念ですが)。個人的には、本当に大好きなシンガーで、Rockにカテゴライズされるミュージシャンで作品をコンプしているのは、BeatlesとSantanaとJoe Cockerだけです。
A2(というよりインストなのでB4?)はNHK-FMでのライブで聴いていたのですが、田舎の情弱者だったため、Cockerのヴォーカルを含む本作を知ったのは上京後3年ぐらいたってからでした。渋谷の中古レコード店でたまたま日本盤の帯なし中古を発見、手に取ったら裏ジャケにCockerの写真が写っており、値段も1000円ぐらいだったため、内容を確認もせずレジに向かいました。

<ギターの聴きどころ>

早速下宿に戻り、針を落とします。1曲目のチープなシンセとスラップに拍子抜けしつつ、ライナーノーツを眺めると、裏にはクレジットがあり、なんと、メンバーとしてDavid T.、ゲストとしてCarltonの名前がありました。驚きと嬉しさで気持ちを入れ替えて真剣に聴きました。
A1,カッティングとテープを早回ししたような不思議なサウンドでのソロ。
A2,Cockerの熱唱はどストライクですが、ギターは後半複数参加のオブリ。
A3,シンセとスラップが違和感、アコギによる流れるようなソロ。
B1,Cockerのヴォーカルが熱いアップ、ギターは当時の流行りのサウンドでのキレのいいカッティング。
B2,Wilton Felderのサックスが主役、ギターソロはサウンドは変だけどフレージングはB.B.っぽい感じ。
B3ハードボイルドさも感じさせる曲、ミュートバッキングとオブリ。
B4,Wilton Felderの飾らないサックスの独壇場。ギターはなし。
どの曲に二人が参加しているのかわかりませんでした。繰り返し聴いても、二人の一聴してわかる個性的なサウンドとプレイが聴こえてきませんでした。繰り返し聴いてもわかりません。クレジットにはソロイストはBarry Finnertyと書いてあります。
可能性として、CarltonはA2のオブリの一員、A3のアコギソロ、B2の少しBluesyなソロかなと思いますが、David T.は多分不参加と思います。当時ツアー等で一緒に回っていたのでメンバーとして記載されているだけ?
ということで、ギター面では疑問と少しの不満がありましたが、アルバムとしてはA2が際立っています。
不器用ながらひたむきなCockerの生き様を象徴したような歌詞、美しいメロディ、いつもと変わらない熱唱、それらがシナジーとなって胸に迫ってきます。聴くたびに目頭が熱くなる素晴らしさです。(Dorothy MooreやRonee Martinもカバーしていますが、Cockerの熱唱には及ばない気がします)ぜひ聴いていただければと思います。
また、David T.とCarltonの参加についてご存知の方がいらっしゃれば教えていただければ幸いです。
ホンネを言えば、A2でDavid T.かCarltonにバリバリにCockerに絡んで欲しかったのですが。(二人一緒だったら言うことなしです!)



Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

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