Stevie Wonder / Innervisions (1973) – David T. Walker

天才Stevie Wonderに触発された一世一代の名演(の一つ)です。

A1. Too High
 2. Visions
 3. Living For The City
 4. Golden Lady

 
B1. Higher Ground
 2. Jesus Children Of America
 3. All In Love Is Fair
 4. Don't You Worry 'Bout A Thing
 5. He's Misstra Know-It-All
 


 
Stevie Wonderの'73年の作品です。"Talking Book"から、本作を含めて、”Songs In The Key Of Life”までの一連の作品はどれも神がかり的に素晴らしい内容で、多くの論評などで語り尽くされた感すらありますが、David T.参加作と言うことで本作を取り上げさせていただきます。
初めてStevie Wonderのレコードを聴いたのは高一の時で、これからどんどんブラックミュージックを聴きたいとクラスの友人に言ったら、年の離れた兄弟から2枚組のベスト盤"Original Musiquarium I"を借りて貸してくれました。FM等で耳にしていたヒット曲も多く含まれており、カセットテープに録音して繰り返し聴いていました。してから気に入っている曲が入っているアルバムから集め始め、本作は90年に再発されたCD(1950円シリーズのものです)を先に買ったのですが、後にオーディオに凝り出してから、LPも買いました。個人的には圧倒的にLPの方が音が良いように感じます。(余談ですが、再発されたCDを先に買い、LPで買い直した盤が他にもたくさんあります。そこそこのプレイヤーとカートリッジで調整を追い込み、盤をしっかりクリーニングすれば、アナログの方が良い音ではないでしょうか)


<ギターの聴きどころ>

雑誌やWebでのDavid T.の紹介に「⚪︎⚪︎(Marvin GayeやJackson5などが多いでしょうか)やStevie Wonder等の作品に参加」と書かれていることが多いのですが、知りうる限りでは、本作のA2と、'71年の”Where I'm Coming From”の中の1曲のみしか参加は確認できておラズ、David T.参加盤を集め始めてしばらくの間は、参加アーティストの代表にStevie Wonderが選ばれていることに違和感を感じることが度々ありました。しかし、改めてA2を聴いてみると、これまた神がかり的な素晴らしさで、参加した「数」ではなく、プレイの素晴らしさで代表として取り扱われているのだと思い直した次第です。哀愁を感じさせるスロウで、左右にDean Parksのアコギを従え、オクターブを中心としたリフやオブリで主役のヴォーカルと語り合い、空間を埋めています。常人のセンスでは思いつかないようなフレーズと、両手の絶妙なタッチでByrdlandから繰り出される甘美なサウンド、この曲の肝を担っており、やはり天才であるDavid T.の一世一代のプレイの一つと言っても過言ではないと思います。
なお、本人の作品には2曲のみの参加ですが、David T.自身もStevie Wonderの曲をカバーしているのみならず、数多あるカバー作にも多く参加しており、Najeeタイロン橋本さんなど、弊ブログでも取り上げています。天才の作るメロディと天才の弾くギターの相性はバッチリで、どの曲も美しさやGrooveに溢れています。是非、聴いてみてください。




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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