Vanessa Williams – The Sweetest Days (1994) – Larry Carlton

聴いてよし、見てよし、ギターも良しの良作です。

 1. Intro-lude
 2. The Way That You Love
 3. Betcha Never
 4. The Sweetest Days
 5. Higher Ground
 6. You Don't Have To Say You're Sorry
 7. Ellamental
 8. Sister Moon
 9. You Can't Run
10. Moonlight Over Paris
11. Constantly
12. Long Way Home







Vanessa Williamsの'94年の作品です。3枚目のアルバムで、一部曲をBabyfaceがプロデュース/作曲を担当、またCarltonやRon Carterなど著名なミュージシャンが参加し、本作もプラチナアルバムに輝き、「The Way That You Love」と「You Can't Run」はグラミー賞を受賞するなど、デビュー作、前作に続いて成功を収めた1枚です。Vanessa Williamsは、シンガーとしてのデビュー以前に黒人初のミスアメリカに選ばれたにも関わらず、心無い雑誌による過去の暴露により受賞を剥奪される波乱の過去がありましたが、才能や強い意志がある人のようで、見事に音楽界でトップスターの一人として返り咲きました。使い古された言葉ながら「才色兼備」を体現している一人です。デビュー当時よりAdlibなどで大きく取り上げられていたものの、当時は保守派だった(今も?)自分は、なんとなく手が伸びずにいました。本作はCarlton参加として紹介されていたので、遅ればせながら購入しました。Carltonの参加は1曲だけでしたが、強烈な個性には欠けるものの、情感も気品もあるヴォーカル、多少実験的部分もある曲やバックのサウンドも気に入り、セカンドをCDで、デビュー作をLPで、それぞれ中古盤を安価で入手しました。どれも聴いてよし(音楽を)、見てよし(ジャケットを)の良作であります。


<ギターの聴きどころ>

お目当てのCarltonは、Patti Austinのカバーである6に参加しています。Pattiのオリジナルはなんとなく春の暖かさを感じさせる曲調ですが、アレンジの違いもあり、濃密な深夜を思わせる雰囲気に仕上がっています。その夜の雰囲気に大きく貢献しているのがCarltonのギターで、ヴォーカルのバックにスゥーと違和感なくヴァイオリン奏法で入ってきて、ヴォーカルを彩ったかと思うと、ソロでは、短いながら色気とタメのあるフレーズを次々と繰り出してきて、美しいストラトのナチュラルトーンとの見事な組み合わせ、思わずため息の出る美しさです。
ギター的には、この1曲だけで大満足なのですが、Nick Morochによる5のLittle Wingを思わせる美しいストラトでのプレイ、8、10でのムーディーなプレイ、11でのアコギのプレイもいい味を出していています。なんとなくみたことがある名前なので、手持ちのレコードを見直してみたらSoulやAORなど、結構な数の作品に参加していました。ちょっと深掘りして聴いてみたいと思わせるギタリストで、機会があったら弊ブログでも取り上げたいと思います。





Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
お酒のお供度♡♡♡♡♡

Follow me!