Patti Austin / End Of A Rainbow (1976) – Eric Gale

春の穏やかなサウンドです(Gale先生も)

A1. Say You Love Me
 2. In My Life
 3. You Don't Have To Say You're Sorry
 4. More Today Than Yesterday
 5. Give It Time

B1. There Is No Time
 2. What's At The End Of A Rainbow
 3. This Side Of Heaven
 4. Sweet Sadie The Savior

 
 
Patti Austinの'76年CTIからのデビュー作です。Creed TaylorのプロデュースでアレンジはDavid Matthewsです。二人の人脈でGaddやWill Lee,Chuck Rainey,Tee,Michael Breckerなど豪華なメンバーが集められています。子供の頃から歌手活動をしていたようですので、蓄えていた力を本作から花開かせたのでしょう。A4を除いて全て自身で作曲しておりヴォーカリストとしてだけではなく、曲作りの面でも力量を発揮しています。次作のHavana Candyを先に聴き、そこからレコード集めが始まったのですが、90年代頭に他作品がワンコインで買えた一方、本作は見かける頻度もそれほど多くなくそれなりの値段がしました。前作が表題作以外は夜の雰囲気が強いのに対し、本作は明るく爽やかな春の日中のような印象を受けました。(今日の昼のランニングのお供にもしました。梅や寒桜が咲き始めていていい感じでした。)

<ギターの聴きどころ>

チェレスタっぽいイントロから始まるA1、ゆったりとしたビートに乗ってヴォーカルが入ります。Galeは硬めのサウンドでザクザクとしたカッティングですが、不思議と曲にマッチしています。後半は高音部でDavid T.ぽいオブリも突っ込んできます。右のアコギもGaleでしょうか?
A2は、イントロではPattiのスキャットとユニゾンでリフメロディをたどり、テーマメロディに入るとカッティング、オブリで(右のアコギも)ヴォーカルに寄り添います。エンディング間際のチョーキングのフレーズが色っぽいです。
弾むビートのA4では、珍しく軽やかなカッティングです。よく聴くと右もカッティングが聞こえますがクラビネットでしょうか?
A5では左右からカッティングのコンビネーションです。右がメインのようでシングルトーン、スライド、チョーキングなどを取り混ぜて曲にアクセントをつけています。
B1は、(ギターだけが)なんとなくレゲエを感じさせるカッティングです。
B3はシングル、カッティング、取り混ぜたフリーなバッキングです。
B4も左右からのシングルミュート、オクターブカッティング、オブリなどを組み合わせた自在なカッティングで、Teeのアコピと共に曲に彩りを添えています。(完全にStuffのサウンドです)後年にはないPattiの熱唱も見事です。
Gale先生の癖の強いサウンドと春の爽やかなサウンドが意外に合うのも音楽の面白いところですね。
春の穏やかな天気、Part Of Youも聴きたくなりました



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡  
酒のお供度♡♡♡♡ 花見にはちょっと早いっすかね

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