上田正樹 / No Problem (1982) – David T. Walker

 日本のR&Bの草分けとDavid T. との共演。俺もファンキー&メローな熱風に吹かれてみました。

A1. That's Alright
 2. Through The Night
 3. Hey! Baby
 4. Need Somebody
 5. Brother Louie

B1. Sweet Cupid
 2. Night Train To The Sky
 3. Mr. Pianoman
 4. Roulette
 5. Many Rivers To Cross
 

 上田正樹さんの'82年の作品です。発売は82年ですが、3年前の'79年にLAで豪華なメンバー(帯のところを見てください)に囲まれレコーディングされました。レコーディングの様子や、帰国後発売が遅れたことなど、上田さん自身のブログに4回に渡って詳細が記述されていますので是非読んでください。(胸が熱くなり、思わず涙がこぼれました。)

  Part1  Part2  Part3  Part4

上田さんのことは、中学生の時に「悲しい色やね」を聴いて知り、そのころはまだBlack Music を聴いていませんでしたが、当時のお気に入りだった高中さんのSpeed Of Love(Alone収録)でのシャウトを聴いて、熱い歌を歌う人だなと思い、記憶に残っていました。(David T.の存在もまだ知りませんでした)その後、高校生になって、Westroad Blues Bandなどと同じタイミングで、South to South と有山さんとの「ぼちぼちいこか」を知り、地元では売ってなかったため、修学旅行で夜こっそり抜け出して京都のレコード店で買い、大きな衝撃を受けてしばらくはそればかり聴いてました。
本作は、上京後、Unionで中古盤漁りをしている時に発見し、裏返すと帯にDavid T.の名前があり、いつも買っている安レコとは違って一回飲めるぐらいの値段がしましたが、飲みを減らす覚悟で即購入しました。その後も、David T.や松木さん参加作含め、上田さんのレコードを集めました。CD復刻後は驚くほど値段が下がりました。皆様、手持ちのアナログ盤を売ってCDを買い直したせいでしょうか?しかし、帯のキャッチコピー、このやろう!という感じのダサさですね・・・

<ギターの聴きどころ>

スタジオ盤でありながら、David T.はじめメンバーがかなり自由にプレイしており、ライブ感があります。ブログを読んで納得なのですが、メンバーの実力を十二分に発揮してもらうために、作り込まないアレンジでスペースを作り、好きに弾いてもらったようです。単に仕事としてのプレイではなく、楽しみながら、盛り上がりながら一体となって作り上げたことが感じ取れます。
David T.はA1から全開で、ノった時に繰り出すオクターブ+3度+5度チョーキングを冒頭からかまします。(Buddy Guyも演るやつです)
アルバムを通して、もう一人のギターのGregg Poreeのシャープなリズムギターとは対照的に、時にMellowに、時にFunkyに自由にオブリやソロを連発しています。ピッキングもいつもより力が入っています。
特筆すべきは、Hot ChocolateのカバーのA5で、たっぷりリバーブがかかったサウンドで特徴的なオブリを挟み、何度かの転調の後に火を吹くような激しいソロが聴けます。WomackのGames(Poet)でのプレイよりも熱いです。
Jimmy Criff(Joe Cockerの熱唱が近いですが)のB5でのMellowなプレイも印象的です。
次作のAfter Midnight、’86年のSweet Love BitterにもDavid T. が参加しています。(前者は本作録音時のテイクで、後者は山岸さんとのコンビです)
’81年のJealous Nightには松木さんが参加しています。
'00年('01年かも知れません)には、当時住んでいた川口のたたら祭りでライブ出演し、熱唱してくれました。
自身では、John Lennon から 山本晋也(若い人知ってますかね)に風貌が変わったと言っていましたが、生き様も含めて、なんと格好いいのでしょうか!

Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡ファンキーでメローな風のようです(しつこい)
酒のお供度♡♡♡♡ 

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