佐藤博 / Awakening (1982) – 松木恒秀

高額販売が続いていますが、それ以上の価値がある名作です。

A1. Awakening (覚醒)
 2. You're My Baby
 3. Blue And Moody Music
 4. Only A Love Affair
 5. Love And Peace
 
 
B1. From Me To You
 2. I Can't Wait
 3. It Isn't Easy
 4. Awakening
 5. Say Goodbye


 
 
佐藤博さんの'82年の作品です。キーボード奏者として多数のセッションに参加、自身のリーダー作も数枚発表した後に渡米、帰国後録音されました。一部のミュージシャンを招聘した以外は当時の先端機器であるリンドラムLINN LM-1と、自身のキーボード、ギター、ヴォーカルを多重録音されています。本作についての詳細にわたる解説(使用楽器までインナーから転載されています)がWikiにありましたので参照ください。
本作については、ネット上の情報から松木さん参加作として存在を知りました。多くの方々がブログ等で書かれていて、どれもベタ褒め、しかし値段も特上で、松木さんの参加は2曲だけとの情報も記載されていたので(1曲あたりx千円などセコイことを考えて)購入を躊躇っていましたが、何度目かの再発盤の中古を日買う的最近に(2017年ごろ?)入手しました。それでも5000円ぐらいだったと思います。
MacもPerfomerもなかったこの時期にこれだけの作品を作り上げること、音楽的な才能や技量はもちろんですが、先取のセンスに優れた方だったのだと思います。自身のピアノ、ギター、ヴォーカルに加え、達人たちのギターにより後の電子音楽とは一線を画したヒューマンさが感じられます。

<ギターの聴きどころ>

松木さんはA3、B2の2曲に参加しています。
シンセ音から、ゆったりとしたビートで曲が始まりますが、カッティングやダブルストップのオブリを交えた松木バッキングがそこに入ってきて、いきなりいい雰囲気です。低音ながら独特の艶のある佐藤さんのヴォーカル(特別うまいという訳ではありませんが独特の味わいがあります)が入ってからも、松木さんの変幻自在で微妙な表現が行き届いた味わい深いプレイが寄り添い、メロウさを際立たせます。タイミングやニュアンス表現など、機械では到底表現できない領域で、佐藤さんが松木さんを呼んだのも頷けます。
B2はゆったりとしたミディアムスロウで、フューチャリングヴォーカルのWendy Matthewsとのデュエットです。ここでもソロはありませんが、メロウなGrooveの一角を担うシンプルながら趣きのあるバッキングです。(左も松木さんのプレイのように聴こえますが、サウンドから判断すると佐藤さん自身がテレキャスを弾いている?)
この前後の時期はIbanezのモニターをしていたらしく、本作ではLee RitenourモデルであるLR-10を弾いているようです。(当時のIbanezのカタログにも松木さんの写真が出ていました。また、一時期Youtubeにあがっていた「今夜は最高」でも、Ibanezのプロトタイプと思われるフルアコをプレイしていました)まあ、何を弾いても松木節になるので関係ないのかもしれません。B1のBeatlesのカバーでは鳥山さんが、B5では達郎さんがギターで参加しています。ただしB1の左は佐藤さん自身のプレイと思われ、B3のアコギソロなど、他の曲でのプレイを聴いてみてもギターも相当の腕前と歌心を持っています。キーボードでのソロもここぞという部面では電子楽器ではなくアコピを使っていにセンスとこだわりを感じます。B5のBluesピアノなど聴き惚れてしまいます。(この曲ではギターもBluesyです)
表現したいもの心に溢れていて、あらゆる楽器を使ってそれを音にしているように感じられました。
高額販売も納得の名作と思います。これ以上高くならないうちにもう1枚ぐらい買っておきましょうか。


Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡  

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