上田正樹 / The Session上田正樹 (1980) – Cornell Dupree, Eric Gale, 山岸潤史

上田正樹さんと、Stuffのメンバーや山岸さんとのセッション盤です。

A1. 鉄格子より愛をこめて
 2. ハーダー・ゼイ・カム


 
B1. 東京 Fun Fun 大阪 Sock It To Me
 2. Happy Birthday
 


 
上田正樹さんの’80年の作品です。'76年に上田正樹とサウス・トゥ・サウスを解散後、77年の晴海の国際貿易センターでのローリング・ココナツ・レビュー・ジャパンへ共に出演したこときっかけに、Gordon Eswardsと上田さんが意気投合し、Stuffの面々とのセッションでA面の2曲が録音されたようです。その後ツトムヤマシタさん達とのセッション2曲を加え'80年に12インチシングルとしてKittyレコードより発売されました。(上田さんが鉄格子の中に入る事件があったので発売延期、お蔵入りになったのでしょうか)なお、この12インチシングルシリーズはKitty在籍の複数のアーティストがリリースしており、私は高中さんの"Finger Dancing"も愛重しております。
いずれも90年代の半ばぐらいに購入しましたが、高中さんの盤が300円だったのに対し、本作は10倍近い値段がしましたが、裏ジャケにDupree,Gale,山岸さんの名前があり、4曲しかないのに高いと思いつつも購入しました。ちなみに発売当時の定価は1700円です。まだ消費税が導入されていない時代です。先日、ディスクユニオンで見かけた際には4000円以上の値段がついていて驚きました。CD化はされていませんが、ベスト盤でA2以外を聴くことができるようです。

<ギターの聴きどころ>

A面のギターはStuffの二人とShigemaro Ohkusa(=大草重麻呂さん、ライブ盤のPrivate Filesなど上田正樹さんのレコードに参加しています)とクレジットされています。
A1は右のコードの流し、左のひっそりとしたオブリからスタートします。テンポが変わると左はキレのあるカッティングに、右はカッティングにオブリを加えたバッキングに変わり、センターにはヴォーカルに絡むオブリが登場します。中間部ではセンターからソロがあり、エンディングではヴォーカルと併奏しながらフェイドアウトします。右はDupreeぽいフレーズもGaleぽいフレーズもあり迷いましたが、右がDupree,左がGaleでしょうか?問題はセンターで、タメと粘りのあるプレイで、最初はGaleかと思ったのですが、節回しや間の取り方、ビブラートなどが二人とは微妙に異なり、GaleともDupreeでもないと思います。二人の影響は受けている(特にGale)ように感じられ、大草さんなのでしょうか。クレジットとは異なりますが、山岸さんっぽさも感じます。
続くA2も右Dupree,左Galeでしょうか?
B面は山岸さん、大草さん、水谷ひさしさんがクレジットされています。
男声を早回ししたようなーコーラスが印象的なB1,ここでは右のカッティングが山岸さんでしょうか?
スロウのB2は中間部のストラトによる怒涛のソロが山岸さんと思います。
ギターの面だけで言えば、せっかくのセッション、12インチシングルでもあるので1曲を長くしてもっとGale,Dupree,山岸さんのプレイをフューチャーしてもらいたかったという思いもありますが、上田さんの熱いヴォーカルとの貴重な共演、ぜひ聴いてください。なお、上田さんと山岸さんは、David T.との共演上田さんの盟友有山さんとの共演もしています。合わせて聴いてみてください。






Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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