伊藤君子 ‎/ A Touch Of Love (1986) – 松木恒秀

A1. Hello
 2. Summertime
 3. Hey, That's No Way To Say Goodbye
 4. Alone, Alone And Alone

B1. You Were Made For Me
 2. Alfie
 3. Will You Love Me Tomorrow
 4. Ordinary Fool
 5. The Island

伊藤君子さんの'86年の作品です。一度、ポップス歌手としてデビューし、Jazz歌手としてのアルバムデビューは'82年と遅咲きになりますが、アメリカ仕込みの実力派です。本作も、Steve Gadd(Ds)、Eddie Gomez(B)、Michael Blecker(Ts)、日野皓正さん(Tp)、佐藤允彦さん(Key)など、豪華なメンバーで録音されています。スタンダードなど、しっとりとしたバラードを中心に構成されていて、この盤も秋の夜長にぴったりです。茶水Unionのエサ箱から伊藤さんのLPをまとめて三枚ぐらいなんとなく買った中の一枚ですが、松木さんが参加していて、二度美味しい結果となりました。

<ギターの聴きどころ>

松木さんは、インナーには、A3,A4,B1,B3にクレジットされています。Leonard CohenのカバーのA3では、音の隙間を縫うバイオリン奏法や複音オブリからスタートし、テンポが変わるとキレのいいカッティングに移行します。曲の中盤と後半の2回に渡り、佐藤さんのシンセと絡む絶妙なソロを聴かせてくれます。A4は、クレジットに記載ありますが、自分の駄耳では、松木さんの音を感じませんでした。(日野さんのソロに耳が奪われたせい?)B1は、淡々と単音等でバッキングしています。多くの人がカバーするCarole KingのB3では、オブリと、スロウな曲でありながら細かく刻むカッティングでヴォーカルを盛り立て、まさに職人芸です。アルバムを通じて、指弾きを多用し、コーラスを咬ました硬質なサウンドが、メロウな曲にスパイスになっています。
松木さんは、10年後のStandards My Wayでも味わい深いギターを披露しています。こちらも是非聴いてください。
Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡ 大人のサウンドです。
酒のお供度♡♡♡♡♡

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